【美容】美容皮膚科・美容外科・形成外科・皮膚科の違い

二重まぶたにしたい、ほくろを取りたい、シミを消したい、わきがを治したい。調べると、いろいろな「科」が出てきて、どこに行けばいいのか分からない。同じ施術を、美容皮膚科でも美容外科でもしている。こういう混乱は、とてもよくあります。
4つの違い
| 科 | 主な目的 | 主な内容 | 保険 |
|---|---|---|---|
| 皮膚科 | 皮膚の病気の治療 | ニキビ・湿疹・かぶれ・水虫・いぼ・ほくろの診断など | 保険診療が中心 |
| 美容皮膚科 | 肌の見た目を整える | レーザー・光治療・ピーリング・注射・脱毛など | 自由診療が中心 |
| 形成外科 | 体の形や見た目の異常を治す | けがの傷あと・やけど・生まれつきの形の異常・眼瞼下垂・わきが・ケロイドなど | 保険診療が中心(一部自由診療) |
| 美容外科 | 手術などで形を整える | 二重・鼻・脂肪吸引・豊胸・フェイスリフトなど | 自由診療が中心 |
ひとつの医療機関が、いくつかを一緒に掲げていることもあります。
悩みごとの相談先
| 悩み | まず行くところ | 次に考えるところ |
|---|---|---|
| ニキビ | 皮膚科 | 美容皮膚科(跡の施術) |
| シミ | 皮膚科(種類の診断) | 美容皮膚科 |
| ほくろを取りたい | 皮膚科・形成外科(病気かどうかの診断) | 美容皮膚科・美容外科 |
| わきが | 皮膚科・形成外科 | ― |
| まぶたが下がって見えにくい | 眼科・形成外科(眼瞼下垂の診断) | 美容外科 |
| 二重にしたい | 美容外科 | ― |
| けが・やけどの傷あと | 形成外科 | 美容皮膚科 |
| 脱毛 | 美容皮膚科 | ― |
| しわ・たるみ | 美容皮膚科・美容外科 | ― |
| 美容医療のトラブル | 施術した医療機関 | 形成外科・皮膚科・医療安全支援センター |
迷ったら、まず保険の使える皮膚科や形成外科で、病気かどうかを確かめるのがおすすめです。病気なら保険で治療でき、費用も少なくてすみます。
看板の名前だけでは分からないこと
日本では、医師は一定のルールのもとで、診療科の名前を自由に掲げることができます。「美容皮膚科」「美容外科」を掲げている医師が、その分野の専門医とは限りません。
| 確かめられること | 見るところ |
|---|---|
| 医師の経歴 | 医療機関のサイトの医師紹介 |
| 学会の専門医などの資格 | どの学会の、どんな資格か |
| 経験 | その施術をどのくらい行っているか(カウンセリングで聞く) |
資格がないから悪い、資格があれば安心、とは言い切れませんが、判断材料のひとつになります。
医療機関を選ぶときのポイント
| ポイント | 理由 |
|---|---|
| 医師が診察し、説明してくれる | カウンセラーだけで決めない |
| リスク・副作用・ほかの方法を説明してくれる | 厚生労働省も確かめるよう呼びかけている |
| 費用の総額を書面でもらえる | 追加の費用を防ぐ |
| その日に決めなくていい | 即日の契約・施術はトラブルが多い |
| トラブルのときの対応が分かる | 連絡先・診察の費用 |
国民生活センターは、男性の美容医療トラブルの事例として、医師ではないカウンセラーが診断や治療方針を決めているとみられるケースがあることも指摘しています。
受診の流れ(自由診療の例)
| 流れ | 中身 |
|---|---|
| 予約 | サイト・電話 |
| カウンセリング | 悩み・希望を伝える。カウンセラーが対応することも |
| 医師の診察 | 状態を診て、施術を提案 |
| 説明と見積もり | リスク・費用・ダウンタイム |
| 契約 | 持ち帰って考えてもいい |
| 施術 | 後日が安心 |
| アフターケア | 経過の確認 |
カウンセリングで確かめることは「カウンセリングで確かめること:医師の説明・リスク・その日の施術」に。
どこに行けばいいか分からないとき
肌や見た目の悩みがあっても、皮膚科・美容皮膚科・形成外科・美容外科のどこに行けばいいか分からない、という人は多いです。看板やホームページを見ても、どの医療機関も「美容」や「スキンケア」という言葉を使っていて、違いが分かりにくいからです。
迷ったときは、まず「病気として治療が必要な状態かどうか」を考えると、行き先を決めやすくなります。ニキビ、湿疹、かゆみ、急に増えたほくろ、赤みや痛みなど、病気かもしれない症状があるなら、まずは保険診療をしている皮膚科へ。見た目を整えたい、病気ではないけれど気になる、という悩みなら、美容皮膚科や美容外科が選択肢になります。
けがのあと・やけどのあと・生まれつきの形の悩みなどは、形成外科で保険診療を受けられることもあります。
自由診療と保険診療の違い
| 項目 | 保険診療 | 自由診療 |
|---|---|---|
| 費用 | 自己負担は原則1〜3割 | 全額自己負担 |
| 料金 | 全国でほぼ同じ | 医療機関が決める |
| 対象 | 病気・けがの治療 | 見た目の改善など |
| 薬・機械 | 国が認めたもの | 未承認のものが使われることも |
同じ医療機関で、保険診療と自由診療の両方をしているところもあります。受診するときに、自分の受ける診療がどちらなのか確かめてください。
医師の経歴の見方
| 確かめること | 見るポイント |
|---|---|
| 専門医の資格 | どの学会の、どの分野の専門医か |
| これまでの経歴 | 形成外科・皮膚科での経験 |
| 担当する医師 | カウンセリングと施術で同じ医師か |
| 症例の説明 | リスクや経過も説明しているか |
日本形成外科学会・日本皮膚科学会・日本美容外科学会などの専門医の資格は、学会のホームページで確かめられることもあります。
受診の前に準備しておくこと
| 準備 |
|---|
| 悩みを書き出す(いつから・どこが・どうなりたいか) |
| 飲んでいる薬・アレルギー |
| これまでに受けた施術 |
| 予算の上限 |
よくある疑問
美容外科で保険は使える?
眼瞼下垂など、病気として治療が必要な場合は、保険診療をしている医療機関もあります。見た目を整える目的の手術は自由診療です。
形成外科と美容外科、どちらで手術を受ける?
病気・けがの治療なら形成外科、見た目を整える目的なら美容外科が中心です。形成外科の医師が美容外科をしていることもあります。
大きいクリニックと小さいクリニック、どちらがいい?
規模より、医師の説明・経験・費用の分かりやすさ・アフターケアで選んでください。
男性でも美容皮膚科に行っていい?
男性の患者さんを受け入れている医療機関はたくさんあります。男性向けの診療をしているところもあるので、予約のときに確かめてみてください。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 病気かどうか知りたい | 皮膚科・形成外科 |
| 施術のあとの異常 | 施術した医療機関・医療安全支援センター |
| 契約のトラブル | 消費者ホットライン188 |
科の名前は入り口です。病気なら保険の科、見た目なら自由診療の科。そして、どこでも医師の説明を受けてから決めてください。
- 厚生労働省「確認してください!美容医療の施術を受ける前にもう一度!」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04978.html
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A」 https://qa.dermatol.or.jp/