【美容】カウンセリングで確かめること:医師の説明・リスク・その日の施術

広告で見た「二重埋没3万円」。カウンセリングに行ったら、「あなたのまぶたなら、こちらのほうが取れにくい」と30万円のプランを勧められた。「今日決めれば半額」と言われて、その場で契約し、そのまま施術。家に帰ってから、本当によかったのか不安になった。こういう流れは、国民生活センターに寄せられる美容医療の相談の典型です。
カウンセリングでよく起きること
| よくあること | 中身 |
|---|---|
| 広告の安い施術から、高いプランへ | 「その方法だとすぐ取れる」など |
| その日の契約・施術を勧められる | 「今日だけの割引」「モニター価格」 |
| 不安をあおられる | 「このままだと悪化する」 |
| 医師ではないカウンセラーが方針を決める | 医師の診察が短い・ない |
| 化粧品・サプリも勧められる | 合わせて契約 |
国民生活センターは、2026年にも、広告の費用をきっかけに来院し、カウンセラーから重い状態だと言われて約170万円の包茎手術を即日受けた事例などを公表し、即日の契約・施術を避けること、リスクや費用を医師から確認することを呼びかけています。
カウンセラーと医師の違い
| カウンセラー | 医師 | |
|---|---|---|
| 役割 | 施術の案内・料金の説明・予約 | 診察・診断・治療方針を決める |
| できないこと | 診断・治療方針の決定 | ― |
診断や、どの治療が合うかを決めるのは医師です。カウンセラーの説明だけで決めず、医師の診察と説明を受けてください。
確かめたいことのチェックリスト
| 確かめること | 聞き方の例 |
|---|---|
| 医師が診察するか | 「先生に診ていただけますか」 |
| 施術の内容 | 「何を、どこに、どのくらい使いますか」 |
| 使う薬・材料 | 「国内で承認されたものですか」 |
| 期待できること・できないこと | 「どのくらい変わることが多いですか」 |
| リスク・副作用 | 「起こりうる副作用と、その頻度は」 |
| ほかの方法 | 「ほかの選択肢はありますか。それぞれの違いは」 |
| ダウンタイム | 「腫れや赤みはどのくらい続きますか」 |
| 費用の総額 | 「麻酔・薬・アフターケアを含めた総額はいくらですか」 |
| 追加の費用 | 「やり直しや修正のときの費用は」 |
| 解約・キャンセル | 「途中でやめたら、いくら戻りますか」 |
| トラブルのときの対応 | 「何かあったら、どこに連絡しますか。診察は無料ですか」 |
厚生労働省も、施術を受ける前に、使う薬を自分で説明できるか、リスクや副作用を理解して納得しているか、ほかの選択肢の説明を受けたか、「今すぐ」必要か、を確かめるよう呼びかけています。
その日に契約・施術しない理由
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 冷静に比べられない | 「今日だけ」の割引で判断がにぶる |
| 説明を整理できない | リスクを聞いても、その場では頭に入りにくい |
| ほかの医療機関と比べられない | 値段や方法が大きく違うことがある |
| 家族やパートナーに相談できない | ひとりで決めて後悔することも |
国が検討してきた美容医療のルールでも、即日の施術を原則として避ける考え方が示されています。自分からも「今日は決めません」と最初に伝えておくと、話が進みすぎるのを防げます。
断り方
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 最初に | 「今日は話を聞くだけのつもりです」 |
| 勧められたとき | 「持ち帰って考えます」 |
| 「今日だけ割引」と言われたら | 「割引がなくなっても構いません」 |
| しつこいとき | 「今日は契約しません。帰ります」 |
断ることは失礼ではありません。帰りにくい雰囲気でも、席を立ってかまいません。
持ち帰るときのメモ
| メモすること |
|---|
| 医療機関の名前・担当した医師とカウンセラーの名前 |
| 勧められた施術と、その理由 |
| 総額と内訳(書面でもらう) |
| リスク・副作用・ダウンタイム |
| 解約・キャンセルの条件 |
| ほかに勧められたもの(化粧品・サプリなど) |
書面でもらえないものは、メモして、日付を書いておきます。
もし契約してしまったら
期間が1か月を超え、金額が5万円を超える一部の美容医療の契約は、特定商取引法の対象で、8日以内のクーリング・オフができることがあります。くわしくは「美容医療の契約トラブル:クーリング・オフと途中の解約」に。困ったら、消費者ホットライン188へ。
パートナーと一緒に行くとき
| 考えたいこと | 理由 |
|---|---|
| 決めるのは本人 | パートナーの好みで決めない |
| 一緒に話を聞いてもらう | 冷静に判断しやすい |
| 費用の負担 | 誰が払うのか、先に話しておく |
カウンセリングは「相手を見る」場でもある
カウンセリングというと、自分の悩みを話して、施術の説明を受ける場だと思いがちです。でも、カウンセリングは、その医療機関が信頼できるかどうかを、こちらが見きわめる場でもあります。
たとえば、こちらの話をよく聞いてくれるか、リスクや副作用をきちんと説明してくれるか、ほかの方法があることも教えてくれるか、急いで契約させようとしないか。こうした点は、施術そのものの上手さと同じくらい、安心して任せられるかどうかに関わります。
カウンセリングで違和感を持ったら、その気持ちを大事にしてください。「なんとなく合わない」「話が早すぎる」と感じたなら、その日は帰って、ほかの医療機関でも話を聞いてみることをおすすめします。
自分の希望を伝える準備
| 準備しておくこと | 伝え方の例 |
|---|---|
| 気になるところ | 「笑ったときの目尻のしわが気になる」 |
| どうなりたいか | 「自然に見える程度に」 |
| ゆずれないこと | 「仕事を休めるのは2日まで」 |
| 予算の上限 | 「総額〇万円まで」 |
| 不安なこと | 「痛みが苦手」「腫れが心配」 |
理想の写真を持っていくのもいいですが、加工された写真や、まったく違う顔立ちの人の写真だと、医師が判断しにくいこともあります。
カウンセリングのあとで考えること
| 考えること |
|---|
| 説明を聞いて、リスクを受け入れられそうか |
| 費用の総額は、無理なく払えるか |
| ほかの方法で十分ではないか |
| ダウンタイムの時期を予定に組みこめるか |
| 信頼できると感じたか |
相談した内容を記録する
| 記録すること |
|---|
| 日付・医療機関・話した人の名前 |
| 勧められた施術と費用 |
| 説明されたリスク |
| 気になったこと・聞きそびれたこと |
複数の医療機関で話を聞いたときに、比べやすくなります。
よくある疑問
カウンセリングだけ受けて帰ってもいい?
かまいません。カウンセリングは、情報を集めるためのものです。無料かどうかは、予約のときに確かめてください。
何か所かのカウンセリングを受けるのは失礼?
失礼ではありません。比べることで、値段や方法の違いが分かります。
モニター価格は得?
写真の提供などが条件のことがあります。条件をよく読み、写真の使われ方も確かめてください。「SNSの広告・モニター募集・『今日だけ割引』で気をつけること」に。
カウンセリングで、ほかの部分の施術も勧められた
自分が相談したかったことと違う施術を勧められたら、「今日は〇〇のことだけ考えています」と伝えてかまいません。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 契約・解約のトラブル | 消費者ホットライン188 |
| 施術のあとの異常 | 施術した医療機関・医療安全支援センター |
カウンセリングは「決める場」ではなく「聞く場」。医師の説明・リスク・総額を確かめて、その日は持ち帰ってください。
- 厚生労働省「確認してください!美容医療の施術を受ける前にもう一度!」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04978.html
- 国民生活センター「男性の美容医療トラブルも増加!」(2026年) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260120_1.html
- 国民生活センター「包茎手術、薄毛治療など、男性の美容医療トラブルに注意!」(2019年) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20191121_1.html