【気持ちよさ】気持ちいい場所を相手に伝えるには

パートナーのふれ方が、少し強い気がする。本当は、別のところをふれてほしい。でも、言ったら相手を傷つけるかもしれない。下手だと思っているように聞こえないかな。そんなふうに考えているうちに、言えないまま終わってしまう。そんな経験は、多くの人にあると思います。
このページでは、心地いいこと・いやなことを、パートナーに伝える方法をまとめました。伝え方に正解はありません。
伝えにくい理由
| 理由 | よくある気持ち |
|---|---|
| 相手を傷つけたくない | 下手だと言っているように思われそう |
| 恥ずかしい | 性のことを口にするのに慣れていない |
| 雰囲気を壊したくない | 最中に話すと、盛り上がりが途切れそう |
| 自分でも分からない | 何が心地いいのか、はっきり言えない |
| わがままだと思われそう | 自分の希望を言うのに遠慮がある |
どれも自然な気持ちです。でも、伝えないまま続けると、相手は「このやり方でいいんだ」と思って同じことをくり返します。伝えることは、相手のためにもなるんです。
伝えるタイミング
| タイミング | 向いていること |
|---|---|
| ふれあいの最中 | 「そこ」「もう少しゆっくり」など、短い言葉 |
| ふれあいの前 | 「今日はゆっくりしたいな」など、その日の希望 |
| 別の落ち着いた時間 | 「こうしてくれるとうれしい」など、くわしい話 |
最中は、長い説明より、短い言葉のほうが伝わりやすく、雰囲気も途切れにくいです。くわしく話したいことは、食事のあとや散歩の途中など、落ち着いた時間に話してみてください。
言葉の例
心地いいとき
- 「そこ、気持ちいい」
- 「それ、好き」
- 「そのまま続けて」
心地いいときに伝えると、相手も自信が持てて、どうすればいいかが分かります。「いやなこと」より先に、「気持ちいいこと」を伝える習慣をつけると、ふたりとも話しやすくなります。
変えてほしいとき
| 伝えたいこと | 言葉の例 |
|---|---|
| 強すぎる | 「もう少しやさしくがいいな」 |
| 速すぎる | 「ゆっくりのほうが気持ちいい」 |
| 場所を変えてほしい | 「もう少し上のほうがいいかも」 |
| 痛い | 「ちょっと痛い。止まって」 |
| 休みたい | 「少し休憩していい?」 |
いやなことを伝えるとき
- 「それは苦手なんだ」
- 「今日はそれはやめておきたい」
- 「それより、こっちのほうがうれしいな」
いやなことを伝えるときは、「だめ」で終わらせず、「かわりにこうしてほしい」を添えると、相手も受け止めやすくなります。
言葉以外の伝え方
| 方法 | ポイント |
|---|---|
| 手を重ねる | 相手の手に自分の手を重ねて、心地いい場所や強さに導く |
| 自分でふれて見せる | 「こうすると気持ちいいの」と見せる |
| 声や呼吸 | 心地いいときに、自然に声や息で反応する |
| からだの動き | 心地いいほうへ、少しからだを寄せる |
言葉にするのが恥ずかしいときは、手を重ねるのがいちばん簡単です。強さや速さも、そのまま伝わります。
相手を責めない言い方
| 責めているように聞こえる | 責めない言い方 |
|---|---|
| 「下手だよね」 | 「こうしてくれるともっと気持ちいいかも」 |
| 「痛いってば」 | 「ちょっと痛いから、ゆっくりがいいな」 |
| 「いつも同じだね」 | 「今度、ちがうこともしてみたいな」 |
| 「前の人はこうだった」 | (過去の相手と比べる言葉は使わない) |
「あなたが」ではなく「わたしは」を主語にすると、責める響きがなくなります。
伝えられたときの受け止め方
相手から「こうしてほしい」と言われたら、責められたと受け取らずに、教えてくれたことを喜んでください。
- 「教えてくれてありがとう」
- 「こう?」と確かめながら、やってみる
- 落ち込まない(相手を気持ちよくしたいからこそ伝えてくれている)
伝え合える関係は、ふたりのふれあいを、どんどん心地いいものにしていきます。
自分が何を心地いいのか分からないとき
伝えたくても、自分でも何が心地いいのか分からない、ということもあります。そんなときは、ひとりの時間で自分のからだを知ることから始めてみてください。くわしくは「自分の性感帯を知るには」に。また、「一緒に探してみたい」と伝えるのもひとつの方法です。
よくある場面と考え方
付き合って何年もたつのに、一度も「こうしてほしい」と言ったことがない。今さら言うのは、これまでのことを否定するようで気が引ける。そんな人も多いと思います。でも、伝えることは、これまでを否定することではありません。「これまでも好きだったけど、こうするともっと気持ちいいかも」と、今を肯定したうえで伝えれば、相手も受け止めやすくなります。伝えるのに、遅すぎるということはないんです。
はじめのひと言が出ないときは、心地いいことを伝えるところから始めてみてください。「それ、好き」のひと言でも、ふたりの会話の扉が開きます。
伝える練習のしかた
いきなり大きなことを伝えるのがむずかしいときは、小さなことから練習してみてください。
| 段階 | 例 |
|---|---|
| 1 | 日常で「ありがとう」「うれしい」を口にする |
| 2 | ふれあいの最中に「気持ちいい」と言う |
| 3 | 「もう少しゆっくり」など、小さなお願いをする |
| 4 | 落ち着いた時間に、くわしい希望を話す |
小さな言葉に慣れていくと、大切なことも伝えやすくなります。
伝え合いが関係を深める
性のことを伝え合えるようになると、ふれあいだけでなく、ふだんの会話も変わっていくことがあります。「言っても大丈夫」という安心感は、日常の小さなすれ違いを話し合う力にもなります。伝えることは、ふたりの関係そのものを育てることでもあるんです。
よくある疑問
伝えたら、相手が落ち込んでしまった
「あなたとのふれあいが好きだから、もっと気持ちよくなりたいんだ」と、伝えた理由を言葉にしてみてください。
最中に話すと、雰囲気が壊れそう
短い言葉なら、雰囲気はあまり途切れません。むしろ、気持ちいいことを伝える言葉は、雰囲気を高めてくれることもあります。
相手の希望を聞くのが恥ずかしい
「どうしてほしい?」のひと言で十分です。聞いてもらえるとうれしい人がほとんどです。
相手が何も言ってくれない
聞いても答えてくれないときは、「これとこれ、どっちが好き?」と選んでもらう形にすると、答えやすくなります。
伝えたことを、相手が忘れてしまう
一度で変わらないことも多いです。そのつど、短い言葉で伝え直してかまいません。
伝えるのは、いつも自分ばかりでいいの?
相手にも「どうしてほしい?」と聞いて、お互いに伝え合う形にしていくと、どちらか一方だけが言う関係になりにくくなります。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| ふたりで話し合えない | カウンセリング |
| いやだと言っても続けられる | ワンストップ支援センター(#8891)・配偶者暴力相談支援センター |
まとめ
心地いいこと・いやなことを伝えるのは、わがままではなく、ふたりで気持ちよくなるための大切な会話です。最中は短い言葉で、くわしい話は落ち着いた時間に。手を重ねる、反応で示す、といった伝え方もあります。「わたしは」を主語にして、責めない言い方で。伝え合える関係が、ふれあいを心地いいものにしていきます。