【気持ちよさ】体位によって痛いとき(後ろから・奥に当たる)

パートナーが後ろからの体位を好きで、よくその姿勢になる。でも、奥に当たるたびにずんと痛くて、思わず顔をしかめてしまう。言ったら相手ががっかりしそうで、我慢している。そんな人もいると思います。
このページでは、体位によって痛いときの理由と、痛みを減らす工夫をまとめました。痛みを我慢しているのは、あなただけではありません。同じように悩んでいる人はたくさんいます。痛みには理由があり、多くの場合、工夫で減らすことができます。
痛くなりやすい理由
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 深く入りやすい | 後ろからや、脚を高く上げる体位は奥まで入りやすい |
| 奥の子宮の入り口に当たる | 強く当たると、ずんと響く痛みが出ることがある |
| 興奮が十分でない | 腟が奥に広がっていないと、奥に当たりやすい |
| 強く速い動き | 勢いがつくと、奥に強く当たる |
| 潤いが足りない | こすれて入り口や中が痛い |
| 時期・体調 | 生理の前後は奥が痛みやすい人もいる |
性的に十分興奮すると、腟は奥に向かって広がると言われます。前戯が短い、緊張している、というときは、奥に当たりやすく、痛みにつながりやすくなります。
痛みを減らす工夫
| 工夫 | やり方 |
|---|---|
| 体位を変える | 女性が上、横向き、など深さを調整しやすい体位へ |
| 深さを浅くする | 後ろからなら、女性がうつぶせに近い形で平らになる |
| 男性の動きをゆっくりに | 勢いをつけず、小さく動く |
| 女性が動く | 女性が自分で前後に動くと、深さを決められる |
| 手を添える | 男性の根元に手を添えて、深く入りすぎないようにする |
| 枕やクッション | 腰の下に入れて角度を変える |
| 潤いを足す | 潤滑ゼリーを使う |
| 前戯を長くする | からだが十分に準備できてから |
後ろからの体位を楽にするには
| やり方 | ポイント |
|---|---|
| うつぶせに近い形 | 女性が上体を低くして脚を伸ばすと、深く入りにくい |
| 女性が少し前に逃げられる体勢 | 痛いときに自分で調整できる |
| 男性が奥まで押しつけない | 浅めの動きを意識する |
| 動きを止める合図を決める | 「ストップ」と言ったら止まる |
パートナーへの伝え方
| 伝えたいこと | 言葉の例 |
|---|---|
| 今痛い | 「ちょっと痛い。止まって」 |
| 深いと痛い | 「奥に当たると痛いから、浅めがいいな」 |
| 体位を変えたい | 「この体勢、少し痛いから、上になってもいい?」 |
| 動きをゆっくりに | 「ゆっくりのほうが気持ちいい」 |
痛みを我慢し続けると、セックスそのものがこわくなってしまうこともあります。「痛い」と言うのは、ふたりが心地よく過ごすために必要なことです。
婦人科で相談したい痛み
| こんなとき | 理由 |
|---|---|
| どの体位でも毎回痛い | 婦人科の病気が関係していることもある |
| 奥の痛みが強い・続く | 子宮内膜症などが関係することもある |
| 性行為のあとに出血する | 確かめておきたいサイン |
| 性行為と関係なく下腹部が痛む | ほかの原因がないか確かめたい |
| 生理痛がひどくなった | 婦人科の病気のサインのことも |
日本女性心身医学会も、性交にともなう痛みを、女性の性機能の悩みのひとつとして挙げています。痛みは、相談していい悩みです。
よくある場面と考え方
痛いのを我慢していたら、終わったあとも下腹部がずきずきして、次のセックスがこわくなった。そんなこともあるかもしれません。痛みを我慢すると、からだが「セックス=痛い」と覚えてしまい、次からはふれあいの前から緊張するようになることがあります。それがさらに痛みを強める、という悪い循環になりがちです。
痛いときは、その場ですぐに伝えて、止めてもらってください。そして、次からは痛くない体位や深さを選ぶ。それだけで、こわさは少しずつ小さくなっていきます。痛みのない時間を重ねることが、いちばんの回復の近道です。
痛みを減らすためのチェックリスト
- 前戯の時間は十分だったか
- 潤滑ゼリーを使ったか
- 体位は深さを調整しやすいものか
- 動きはゆっくりだったか
- 生理の前後など、痛みやすい時期ではないか
- 疲れていないか・緊張していないか
ひとつずつ見直してみると、痛みの原因が見えてくることがあります。それでも毎回痛いときは、からだの病気が関係していることもあるので、婦人科で相談してください。
痛くない体位を見つけるために
| 試してみたい体位 | 理由 |
|---|---|
| 女性が上 | 深さ・角度・速さを自分で決められる |
| 横向き | 深く入りにくく、からだの負担が少ない |
| 向かい合う(脚を下げる) | 脚を高く上げないと、深さが浅くなる |
| 後ろから(うつぶせに近い形) | 女性が平らになると、深く入りにくい |
痛みとこわさの関係
痛みを経験すると、次のセックスの前から「また痛いかも」と緊張するようになります。その緊張で、からだがこわばり、また痛くなる。こうした悪い循環を断ち切るには、痛みのない時間を重ねることが大切です。痛くない体位、挿入しない日、ゆっくりのふれあい。少しずつ、からだに「痛くない」を覚えてもらってください。こわさが強いときは、「セックスがこわいとき」も読んでみてください。
よくある疑問
後ろからの体位をやめたら、相手ががっかりする?
痛みを我慢して続けるより、痛くない姿勢で一緒に心地よく過ごすほうが、相手にとってもうれしいはずです。
奥が気持ちいいときと痛いときがあるのはなぜ?
興奮の度合い、生理周期、体調で感じ方が変わります。痛いときは無理をしないでください。
入り口が痛い
奥ではなく入り口が痛い場合は、潤いが足りない、緊張している、などの理由が多いです。くわしくは「性交痛があるときの相談先」に。
痛みがあることを、パートナーが信じてくれない
痛みは本人にしか分かりません。信じてもらえないときは、婦人科を受診して、医師の説明を一緒に聞いてもらうのもひとつの方法です。
痛みがあるときに、セックスを断ってもいい?
もちろんです。痛みがあるときは、からだを休めることを優先してください。
生理の前だけ奥が痛い
生理周期によって、子宮の位置や感じ方が変わることがあります。その時期は浅い体位を選ぶ、控える、などの工夫をしてみてください。続くときは婦人科で相談を。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 毎回痛い・奥の強い痛み | 婦人科 |
| 性行為のあとの出血 | 婦人科 |
| 痛いと言っても続けられる | ワンストップ支援センター(#8891)・配偶者暴力相談支援センター |
このページのポイント
- 痛みを我慢しない
- 深さを浅く、動きをゆっくりに
- 女性が上・横向きを試す
- 前戯と潤いを十分に
- 毎回痛いときは婦人科へ
まとめ
後ろからの体位や、奥に当たるときに痛いのは、深く入りやすく、子宮の入り口のあたりに強く当たることがあるからです。痛みは我慢しないでください。体位を変える、深さを浅くする、ゆっくり動く、潤いを足す、前戯を長くする、で楽になることが多いです。どの体位でも毎回痛い、出血がある、というときは、婦人科で相談してください。痛みのない時間を重ねることが、こわさを小さくするいちばんの近道です。焦らず、少しずつ。
- 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修)「性交痛と性交障害」 https://w-health.jp/sexual_concerns/coital_pain/
- 日本女性心身医学会「女性の性機能障害」 https://www.jspog.com/general/details_81.html