【気持ちよさ】イッたことがないのは普通?

性行為は嫌いじゃない。相手のことも好き。でも、「イく」という感覚が分からない。友だちの話や、ネットの記事を見るたびに、「自分だけ感じない体なのかな」と不安になる。パートナーに「イッた?」と聞かれて、思わず「うん」と言ってしまったことがある。そんな経験をしている女性は、じつは少なくありません。
オーガズムを感じたことがない、あるいはパートナーとのときだけ感じない、という悩みは、とてもよくあるものです。そして、多くの場合、からだがおかしいわけではないんです。
このページでは、感じにくい理由と、焦らずに自分の感じ方を知っていく方法、パートナーとの話し方をまとめました。
そもそもオーガズムってどんなもの?
オーガズムは、性的な興奮が高まったところで起こる、気持ちよさのピークのような感覚です。からだがびくっとする、じんわり広がる、力が抜ける。感じ方は人によって本当にさまざまで、「これがオーガズム」とはっきり言い切れるものではないんです。
| よく言われる感覚 | 中身(個人差が大きい) |
|---|---|
| 高まって、ふっと抜ける | 緊張がピークに達したあと、力が抜ける |
| 波のように広がる | じんわりとした気持ちよさが広がる |
| からだがびくっとする | 筋肉が小さく動く |
| よく分からない | 「これがそうなのかな」と思う人も多い |
「イッたことがない」と思っている人の中には、じつは感じているけれど、想像していたような強い感覚ではなかったから気づいていない、という人もいるかもしれません。
感じにくい理由
| 理由 | 例 |
|---|---|
| 緊張 | うまくやらなきゃ、という気持ち |
| 刺激 | 自分に合う刺激がまだ分からない |
| 環境 | 落ち着けない場所・時間 |
| 時間 | 気持ちが高まる前に終わってしまう |
| 気持ち | 罪悪感・恥ずかしさ・相手への遠慮 |
| 体調・薬 | 疲れ・睡眠不足・一部の薬 |
挿入だけでは感じにくい人が多い
女性の多くは、挿入だけではオーガズムを感じにくく、クリトリスへの刺激のほうが感じやすいと言われています。だから、挿入中心の性行為で感じないのは、ごく自然なことなんです。くわしくは「中イキと外イキの違い」でまとめています。
相手を気にしすぎてしまう
性行為のあいだ、「相手は楽しんでいるかな」「自分はちゃんとできているかな」と、相手のことばかり気にしていると、自分の感覚に集中できなくなります。やさしい人ほど、この状態になりやすいんです。
焦るほど感じにくくなる
「今日こそイかなきゃ」と思えば思うほど、かえって感じにくくなる、ということがあります。
| 焦りの流れ | 起こること |
|---|---|
| イかなきゃと思う | 頭で考えはじめる |
| 自分の反応を観察する | 感覚より、「まだかな」に意識が向く |
| 緊張が高まる | からだがこわばる |
| 感じにくくなる | また焦る |
この悪循環から抜けるには、「イくこと」を目標から外すのがいちばんなんです。
楽にするために
- 「イかなきゃ」を目標にしない
- 気持ちいいと感じることを、パートナーに伝える
- ひとりの時間に、自分の感じ方を知る
- 時間をかけて、ゆっくり高まる時間をとる
ひとりの時間に、自分の感じ方を知る
パートナーとのときは緊張しても、ひとりなら誰の目も気にせず、自分のペースで感覚を確かめられます。どこを、どのくらいの強さで、どんなリズムで触れると心地いいのか。それを知っておくと、パートナーにも伝えやすくなります。くわしくは「セルフプレジャーの基本」でまとめています。
「気持ちいい」を大切にする
オーガズムを感じなくても、触れられて心地いい、くっついていて安心する、という感覚は、性行為の大切な楽しみです。「イく」より「気持ちいい」を大切にすると、性行為そのものが楽しくなっていくことがあります。
パートナーとの話し方
「イッた?」と聞かれて、つい「うん」と言ってしまう。相手をがっかりさせたくないから、感じているふりをしてしまう。そういう経験がある人も多いと思います。
でも、ふりを続けていると、相手は「これでいいんだ」と思って、同じやり方を続けます。あなたにとって心地いい方法を見つけるチャンスが、遠のいてしまうんです。
| 伝え方 | 例 |
|---|---|
| 責めない形で | 「あなたが下手なんじゃなくて、私がまだ自分のこと分かってないの」 |
| 気持ちいいことを伝える | 「これは好き」「もう少しゆっくりがいい」 |
| 目標を変える提案 | 「イくことより、ゆっくり楽しみたいな」 |
| 一緒に探す | 「どうしたら気持ちいいか、一緒に探してみたい」 |
男性に知っておいてほしいこと
パートナーがイかないことを、自分の責任のように感じる男性もいます。でも、女性のオーガズムは、テクニックだけで決まるものではありません。安心感、時間、刺激の合い方、その日の体調。いろいろなことが重なっています。
- 「イッた?」と結果を聞くより、「どう?気持ちいい?」と過程を聞く
- イかないことを、相手のせいにも自分のせいにもしない
- 挿入にこだわらず、ふれあいの時間を長くする
相談の目安
痛みや不快感があるときは、婦人科で相談できます。
| こんなとき | 相談先 |
|---|---|
| 性行為のときに痛みがある | 婦人科 |
| 以前は感じていたのに急に感じなくなった | 婦人科(薬やホルモンの影響を確かめる) |
| 性的なことへの不安や嫌悪感が強い | カウンセリング |
| 気分の落ち込みもある | 心療内科・カウンセリング |
よくある疑問
ずっとイけないままかも
オーガズムを感じるようになる時期は人それぞれです。年齢を重ねてから感じるようになった、という人もいます。焦らずに、自分の感じ方を知っていけばいいんです。
イかないと、相手に悪い?
性行為は、どちらか一方を満足させるためのものではありません。2人が心地いいと感じられることが大切です。
感じているふりをやめたい
急にやめなくても、「今日は無理しないでおくね」と少しずつ正直になっていけばいいんです。
「イく」以外の気持ちよさに目を向ける
オーガズムだけが、性行為の気持ちよさではありません。
| 気持ちよさの例 | 中身 |
|---|---|
| 肌のぬくもり | くっついているだけで安心する |
| 触れられる心地よさ | なでられる、抱きしめられる |
| 気持ちが通じ合う感覚 | 相手と見つめ合う、笑い合う |
| 高まっていく感覚 | ピークに届かなくても、途中の時間が心地いい |
こうした気持ちよさに目を向けると、「イけなかった」ではなく「心地よかった」と感じられるようになります。それが、結果的にオーガズムにつながっていく人もいるんです。
自分を責めないために
イけないことを、「自分のからだがおかしい」「相手に申し訳ない」と責めてしまう人は少なくありません。でも、オーガズムは、努力すれば必ず得られるものではなく、いろいろな条件がそろったときに起こるものです。
| よくある自分への言葉 | 置きかえてみる |
|---|---|
| 「私は感じない体なんだ」 | 「まだ自分に合う刺激を知らないだけかも」 |
| 「相手に悪い」 | 「2人で心地よさを探していけばいい」 |
| 「早くイけるようにならなきゃ」 | 「今日は気持ちよかったら十分」 |
時間をかけて変わる人もいる
年齢を重ねてから、あるいは安心できる相手と出会ってから、オーガズムを感じるようになったという人もいます。今感じないからといって、ずっとそうとは限りません。
焦らず、自分のからだと付き合っていってください。
まとめ
イッたことがないのは、普通のことです。挿入だけでは感じにくい人が多く、緊張や焦りがあると、さらに感じにくくなります。「イかなきゃ」を目標から外し、ひとりの時間に自分の感じ方を知り、気持ちいいことをパートナーに伝える。オーガズムだけが性行為の満足ではありません。心地いい時間を、2人で探していってください。