はじめて・処女

ホーム › はじめて・処女

はじめてどちらにも

【はじめて・処女】処女膜とは?場所・形・役割と「破れる」の誤解

ロコ
ロコの結論
処女膜って、膣の入り口をふさいでいる膜だと思っていませんか。じつは「膜」ではなく、入り口のまわりにある、ひだのようなやわらかい粘膜なんです。形や厚さは人によって違い、はじめての性行為で「破れる」というより、少しずつ伸びたり形が変わったりします。見た目で経験の有無を判断することはできません。

「処女膜」という言葉を聞くと、膣の入り口にぴんと張った膜があって、はじめての性行為で「破れる」。そんなイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。だから痛いし、血が出る。破れたら元には戻らない。見れば経験があるかどうか分かる。

こうしたイメージは、漫画やドラマ、ネットの話などで広まってきたものです。でも、実際の処女膜は、そのイメージとはかなり違います。そして、その誤解が、はじめての性行為への不必要なこわさや、「出血しなかったら疑われるかも」という不安を生んでいることがあるんです。

このページでは、処女膜とは何か、どこにあって、どんな形をしているのかを、よくある思い込みと並べて書きました。正しく知ると、はじめてへの不安が少し軽くなるはずです。

処女膜はどこにある?

処女膜は、膣の入り口(膣口)のふちにあります。外から見える部分でいうと、小陰唇に囲まれた内側、尿道口の下にある膣口の、ぐるりのふちです。膣の奥のほうにあるわけではありません。

部位 位置
尿道口 陰核の下、膣口のすぐ上
膣口 尿道口の下。膣の入り口
処女膜 膣口のふち。入り口のまわりを囲むひだ
膣 処女膜の奥へ続く管

英語では hymen(ハイメン)と呼ばれます。日本語でも「膜」という字がついているので、入り口に張った膜を想像しやすいのですが、実際は入り口のふちに沿ったひだです。女性器全体の名前と位置は「女性器の部位の名前一覧」にまとめています。

処女膜の役割は?

処女膜に、大人になってからのはっきりした役割があるかどうかは、よく分かっていません。おなかの中でからだがつくられるときの名残だ、という説明が多くされます。赤ちゃんのころに膣の入り口を守っている、という説もありますが、確かめられているわけではありません。

少なくとも、からだの健康のために守らなければいけないもの、という性質のものではありません。経験の有無を示すしるしでもありません。

よくある思い込みと実際

思い込み 実際
入り口をふさぐ膜がある 入り口のまわりのひだ状の粘膜。もともと開いている
はじめてで破れる 伸びたり形が変わったりする。運動やタンポンで変わることもある
見れば経験が分かる 見た目では判断できない
はじめては出血するもの 出血しない人も多い
一度変わると元に戻らない 形は変わることがあるが、「失われる」ものではない

もともと開いている

処女膜は「膣冠(ちつかん)」と呼ばれることもあります。入り口をふさいでいるわけではなく、はじめから開いているので、月経の血も外に出てきます。形や大きさは人によって大きく違い、ほとんど目立たない人もいます。それも生まれつきの個人差で、異常ではありません。

形はさまざま

処女膜の形は、本当に人によって違います。

形の例 特徴
輪のような形 入り口のまわりをぐるりと囲む
三日月のような形 入り口の下のほうにだけある
ひだが多い形 ふちが波打つようになっている
ほとんど目立たない とても薄く小さい

ごくまれに、入り口がほとんどふさがっていたり、穴が小さかったりして、月経の血が出にくい人もいます。その場合は、医療機関で相談できます。

やわらかく、伸びる

処女膜は、やわらかくて伸び縮みする粘膜です。ゴムのように少しずつ伸びるので、はじめての性行為で「パリッと破れる」ようなものではないんです。はじめての挿入で伸びたり、小さな裂け目ができたりすることはありますが、それも人によって違います。

「見れば分かる」は科学的ではない

WHO(世界保健機関)などの国際機関は、処女膜を見て性経験の有無を調べる「処女検査」には科学的な根拠がないとして、なくすよう呼びかけています。経験の有無は、からだを見ても分かりません。

なぜ分からないの?

  • 生まれつき形や大きさが人によって違う
  • 運動・タンポン・成長などで形が変わることがある
  • 性行為のあとも、形がほとんど変わらない人もいる

「この形なら経験がない」「この形なら経験がある」という基準そのものが作れないんです。医療の専門家が見ても判断できないものを、パートナーが見て分かることはありません。

出血との関係

「はじめては血が出る」と思われているのは、処女膜が破れるからだと考えられてきたからです。でも、実際には出血しない人も多く、出血したとしても、その理由は処女膜だけではありません。

出血の理由として考えられること 中身
処女膜が伸びる・小さく裂ける 少量の出血があることも
潤いの不足による小さな傷 こすれて入り口の粘膜に傷ができる
急いだ・力が入った 傷ができやすい

出血の量は少しのことが多く、すぐに止まります。くわしくは「はじめてで出血する?しない?」でまとめています。

婦人科で相談したほうがいいとき

ほとんどの人は、処女膜のことで治療が必要になることはありません。ただ、まれに、生まれつきの形のために困ることがあります。

名前 どんな状態か 気づくきっかけ
処女膜閉鎖症 入り口が完全にふさがっている 月経が来ない・おなかが周期的に痛む
小孔処女膜 穴がとても小さい 月経の血が出にくい・タンポンが入らない
中隔処女膜 入り口の中央にひもが渡っている タンポンが途中で止まる・挿入が引っかかる
処女膜強靭症 ひだが厚く硬い 挿入のたびに強い痛みがある

どれも婦人科で診てもらえます。処女膜を小さく切開する日帰りの手術で済むことが多いと言われます。「はじめてのときに痛すぎて、何度試しても入らない」という場合、緊張や潤いの不足のことが多いのですが、こうした形が理由のこともあります。我慢を重ねる前に一度相談してみてください。

知っておくと楽になること

処女膜のことを正しく知ると、「痛いに決まっている」「血が出ないとおかしい」という不安が小さくなります。痛みの多くは、緊張や潤いの不足から起こります。

不安 知っておくと楽になること
膜が破れるから痛い 破れる膜ではない。痛みの多くは緊張と潤いの不足
血が出なかったら疑われる 出血しない人は多い。経験の証明にはならない
見られたら経験がばれる 見た目では判断できない
タンポンを使ったら処女ではなくなる 性経験とは別の話

パートナーに知っておいてほしいこと

処女膜についての誤解は、パートナーの側が持っていることもあります。

  • 「血が出なかったから、はじめてじゃないでしょ」と疑うのは間違い
  • 処女膜は「破るもの」ではない。痛みを減らすには、ゆっくり、潤いを大切に
  • 経験の有無を、からだで確かめようとしない

こうした知識を、2人で共有しておくことも大切です。

よくある質問

処女膜は自分で見える?

手鏡で膣口を見ると、ふちにひだのようなものが見えることがあります。ただ、形がさまざまで、どれが処女膜なのか分からない人のほうが多いです。見えないから無い、ということではありません。

処女膜は再生する?元に戻る?

伸びたり小さく裂けたりした処女膜が、自然に元の形に戻ることはないと言われています。ただ、もともと経験の証明にならないものなので、戻る・戻らないで何かが決まるわけではありません。しばらく性行為をしていない「セカンドバージン」の状態でも、処女膜の形は変わりません。手術については「処女膜再生の手術とは?」に書いています。

タンポンを使うと処女ではなくなる?

なりません。タンポンで処女膜の形が少し変わることはありますが、性経験があるかどうかとは別の話です。

処女膜がほとんどない人もいる?

います。とても小さく、ほとんど分からない人は少なくありません。

運動で処女膜が変わることはある?

激しい運動や、自転車、乗馬などで形が変わることがあると言われています。でも、それも性経験とは関係ありません。

処女膜を「再生」する手術がある?

処女膜の形を整える手術をうたう医療機関もありますが、そもそも処女膜は経験の証明にはなりません。誰かに「処女であること」を証明するための手術を求められているなら、その状況そのものについて、信頼できる人や窓口に相談してください。

処女膜をめぐる考え方の変化

かつては、処女膜が「純潔のしるし」のように語られた時代や地域がありました。結婚の前に処女であることを求められたり、出血の有無で女性が評価されたりすることもあったんです。

いまでは、医学的に処女膜で経験の有無は分からないことが知られ、国際機関も「処女検査」をなくすよう呼びかけています。処女膜は、からだの一部であって、その人の価値を表すものではありません。

経験があるかどうか、いつ経験するかは、あなたが決めることです。処女膜についての古いイメージに、自分の気持ちを縛られなくていいんです。

処女膜のことで悩んでいる人へ

処女膜について、こんな悩みを抱えている人もいます。

悩み 考え方
自分の処女膜がどうなっているか分からない 見て分かるものではなく、知らなくても困らない
痛いのは処女膜のせい? 痛みの多くは緊張と潤いの不足から
処女膜が厚いと言われた 気になるときは婦人科で相談できる
タンポンが入らない 角度や緊張が理由のことも。婦人科でも相談できる

処女膜の形がとても特殊で、月経の血が出にくい、タンポンがまったく入らない、という場合は、医療機関で相談すると安心です。

パートナーに伝えておきたいこと

パートナーが処女膜について誤解していると、はじめてのときに不安な思いをすることがあります。「破れるものじゃないんだって」「血が出ないこともあるんだって」と、前もって話しておくだけで、当日の安心感が変わります。このページを一緒に読むのもいい方法です。

「失う」ものではない

はじめての性行為を「処女を失う」と表現することがありますよね。でも、何かを失うわけではありません。あなたが自分で選んで、新しい経験をする。それだけのことなんです。

正しく知ることが、自分を守ることにつながります。

出典

関連する記事

▶ はじめて・処女のTOPに戻る