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【SM・ドミサブ】漫画・ドラマのSMと現実の違い

ロコ
ロコの結論
漫画やドラマのSMは、物語を盛り上げるために、同意の場面や準備、終わったあとのケアを省いていることが多いんです。現実で同じことをすると、けがや関係のこじれにつながります。フィクションは入口として楽しみつつ、現実では話し合いと止める合図から始めてください。

漫画や小説、ドラマでSMの場面を見て、どきっとした。自分もこういう関係にあこがれる。そうやってSMに興味を持つ人は多いんです。フィクションは、気持ちを知るきっかけとしてはとても身近ですよね。

ただ、物語の中のSMと、現実の関係には大きな違いがあります。このページでは、その違いと、フィクションから興味を持ったときに気をつけたいことをまとめました。作品の名前は出していません。

フィクションが省いていること

物語は、限られたページや時間の中で読者を引きこむために、現実なら欠かせない場面を省きます。

フィクションで省かれがちなこと 現実では
同意を確かめる会話 何をして、何をしないかを先に話し合う
止める合図の取り決め セーフワード・声が出せないときの合図を決める
道具の準備と点検 外せるか・壊れていないかを確かめる
体調の確認 その日の調子・お酒・薬
終わったあとのケア 水・毛布・言葉。翌日の連絡まで
失敗やけが しびれ・あざ・気まずさが起こることもある

物語の登場人物は、話し合わなくても相手の望みが分かったり、どれだけ強くされても無事だったりします。現実では、そうはいきません。

真似しないほうがいいこと

フィクションでよくある描写 現実で起こりうること
首を絞める・口をふさぐ 窒息・脳の損傷・死亡のおそれ。安全なやり方は無い
強く縛って長時間放置する 神経のまひ・血流の悪化
嫌がっているのに続ける 同意のない行為は性暴力
出会ってすぐ主従関係になる 信頼が無いまま支配だけが進む危険
酔わせて・眠らせて 判断できない相手への行為は性犯罪になりうる
撮影して脅す 撮影罪・脅迫などの犯罪

医療情報のMSDマニュアルでも、首を絞めて酸素を減らす行為で、脳の損傷や死亡が起こりうることが説明されています。物語の中で無事でも、現実のからだは同じようにはいきません。

「無理やり」の描写について

フィクションには、嫌がる相手を無理やり、という場面もあります。物語として楽しむことと、現実でそれを求めることは別です。現実で、相手の同意なく性的な行為をすれば、それは性暴力です。2023年の刑法の改正で、同意のない性行為の扱いがはっきりしました。

合意のうえで「無理やり」を演じるプレイもありますが、その場合は、ふだん以上に細かい話し合いが必要になります。くわしくは「合意の上での『無理やり』のプレイ(CNC)とは」へ。

フィクションから興味を持ったら

進め方 中身
どこに惹かれたのかを言葉にする 委ねる安心感?言葉?雰囲気?
現実で試せる形に置きかえる 言葉の演出や目隠しなど、からだへの影響が小さいものから
パートナーに話す 「この場面が気になった」は、話し合いのきっかけにしやすい
段階を急がない 物語の最後の場面から始めない

惹かれたのが「縛られる場面」だったとしても、その奥にあるのは、委ねる安心感や、相手に強く求められる感覚かもしれません。その気持ちは、もっと安全な形でも味わえることがあります。

想像の中だけで楽しむ

フィクションのSMに惹かれても、現実ではしたくない、という人もいます。想像と現実を分けて楽しむのは、ごく普通のことです。くわしくは「想像するのは好き、でも実際にはしたくない」へ。

パートナーがフィクションの真似をしたがるとき

状況 伝え方
危ない描写を真似したがる 「それはけがが心配だから、別の形にしたい」
話し合いなしで始めようとする 「先に、してほしくないことを決めたい」
断っても続けようとする それは同意が無い状態。続けるなら関係を見直す

フィクションと現実をつなぐ話し合い

物語をきっかけにパートナーと話すなら、場面そのものではなく、何に惹かれたのかを言葉にすると、安全な形を探しやすくなります。

物語で惹かれたところ 気持ちの中身 現実で近づける形の例
強引に求められる場面 強く求められたい 言葉で「ほしい」と伝えてもらう
縛られて動けない場面 委ねたい・任せたい 決めごとを任せる・手を軽く押さえる
主人と従者の関係 役割を演じたい 呼び名を変える・プレイの時間だけの約束
恥ずかしい場面 どきどきしたい 言葉や明かりの演出

物語の「その後」を想像してみる

物語は、山場で終わります。でも現実では、そのあとに眠る時間があり、翌日があり、仕事や生活があります。

物語で描かれないこと 現実で起こりうること
翌日のからだ あざ・しびれ・筋肉痛
気持ちの揺れ 落ちこみ・後悔・不安
ふたりの関係 気まずさ・すれ違い
周りへの影響 痕を見られる・音で近所に気づかれる

「そのあと」まで含めて楽しめる形を選ぶことが、現実のSMを長く続けるコツです。

作品を選ぶときの見方

見方 理由
同意の場面が描かれているか 現実との違いを意識しやすい
作者や出版社が分かるもの 違法にアップロードされたものを避ける
自分が読んでつらくならないか 過去のつらい経験と重なる場面は避けていい

ロコペリでは、具体的な作品名の紹介はしていません。自分が安心して楽しめるものを選んでください。

よくある疑問

フィクションのSMに惹かれるのは変?

変ではありません。物語は、ふだん言葉にしない気持ちに気づかせてくれることがあります。

フィクションの影響で、現実の好みが変わることはある?

物語をきっかけに興味が広がる人もいます。新しく興味を持ったことは、現実で試す前に、ほかと同じように話し合いから始めてください。

動画で縛り方などを覚えてもいい?

ロコペリでは、縛り方などの手順は扱っていません。縄などの強い拘束は、からだへの危険が大きく、文字や映像だけで身につけるのは難しいものです。

好きな作品のことを、パートナーに話してもいい?

話すことで、相手の好みが分かることもあります。ただ、「この場面と同じことをして」と迫る形にはしないでください。

フィクションのSMを見ると、パートナーとの関係が物足りなく感じる

物語は、現実の何倍もの刺激を、都合よく詰めこんだものです。比べるより、物語で気づいた気持ちを、ふたりで楽しめる形に置きかえてみてください。

フィクションで知った言葉の意味が分からない

用語辞典に、SMやドミサブの言葉をまとめています。言葉の意味を知るだけでも、物語の見え方が変わることがあります。

相談できるところ

悩み 相談先
けが・しびれ・呼吸の異変 救急(119)
同意のない行為をされた ワンストップ支援センター(#8891)・警察(#9110)
好みのことで悩んでいる カウンセリング

物語は、ドキドキを教えてくれる入口です。現実の扉を開けるときは、話し合いと止める合図を持って入ってください。

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