【SM・ドミサブ】痕や傷が残る行為と、感染・法律

SMの中には、からだに痕や傷を残すことを好む人もいます。痕が残ることで関係を感じる、という人もいますよね。でも、痕や傷は、からだにとってはけがです。このページでは、痕や傷が残る行為の危険をまとめました。手順や道具の使い方は書いていません。
なお、ロコペリでは、血を伴う行為は扱っていません。
痕や傷が残る行為の例
| 種類 | 例 | 残りうるもの |
|---|---|---|
| 強い打撃 | 強いスパンキング・鞭 | あざ・腫れ・皮膚の裂け |
| 強いつねり・かみつき | 皮膚を強くつまむ・かむ | あざ・傷・感染 |
| 長い時間の締めつけ | 縄・拘束具 | 痕・しびれ・まひ |
| やけど | ろうそく・熱いもの | やけどの痕 |
| 皮膚に穴をあける | ピアッシングなど | 傷・感染・痕 |
起こりうること
| 危険 | 中身 |
|---|---|
| 感染 | 傷から細菌が入る。赤く腫れる・熱を持つ・うみが出る |
| 血液を介する感染症 | 器具の使い回しで、B型・C型肝炎やHIVなどがうつるおそれ |
| 消えない痕 | ケロイド・色素沈着 |
| 後遺症 | 神経のまひ・しびれ |
| 心への負担 | 痕を見るたびに思い出して苦しくなる |
かみつきの傷は、口の中の細菌が入りやすく、化膿しやすいと言われます。
皮膚に穴をあける行為と医療行為
皮膚に針を刺す、穴をあけるといった行為は、医療行為にあたりうるとされています。厚生労働省の通知(2001年)では、針などで皮膚に色素を入れる行為(アートメイクなど)を、医師でない人が仕事として行うと医師法に違反するとしています。耳などのピアスの穴あけも、医療行為にあたると説明されることがあります。
| 考えたいこと | 理由 |
|---|---|
| 器具は清潔か | 消毒されていない器具は感染のもと |
| 使い回していないか | 血液を介する感染症の危険 |
| あとの手当てができるか | 化膿したときに受診できるか |
ロコペリでは、こうした行為の手順は書いていません。
同意があっても法律の問題になりうる
ふたりが合意していても、大きなけがをさせた場合は、傷害などの罪に問われることがあると一般に説明されます。どこまでが許されるかは事情によって変わるので、ここでは一般論にとどめます。法律の考え方は「SMと法律:同意があっても問題になり得ること」にまとめています。
痕が人目につくとき
| 起こりうること | 考えたいこと |
|---|---|
| 職場・家族に見られる | 説明に困る・誤解される |
| 医療機関で見られる | 正直に話してかまわない |
| 暴力を疑われる | 本当に暴力なら、相談してほしいサイン |
痕を「愛のしるし」と感じる一方で、相手から「痕を残すのは自分のものだから」と言われ続けて苦しい、という場合は、関係を見直すサインかもしれません。
けがの手当て
| 様子 | どうするか |
|---|---|
| 浅い傷 | 流水で洗い、清潔に保つ |
| 赤く腫れる・熱を持つ・うみが出る | 感染のおそれ。医療機関へ |
| 血が止まらない | 清潔な布で押さえる。止まらなければ119 |
| しびれ・力が入らない | 医療機関へ |
| 器具を使い回した | 血液で感染する病気の検査を医療機関で相談 |
痕を残したい気持ちの中身
| 気持ち | 痕を残さない形の例 |
|---|---|
| ふたりの関係を感じたい | 小物(アクセサリー)・呼び名 |
| 自分のものだという感覚 | 言葉で伝える・決めごと |
| プレイの余韻を残したい | 翌日に話す・メッセージを送る |
痕は、翌日以降のからだと生活に残ります。気持ちを満たす方法は、痕だけではありません。
生活への影響
| 場面 | 起こりうること |
|---|---|
| 仕事 | 服で隠れない場所の痕を説明できない |
| 健康診断・受診 | 医師や看護師に見られる |
| 温泉・ジム | 人目につく |
| 家族・子ども | 見られて心配される |
痕を残すなら、場所・大きさ・消えるまでの期間まで考えておく必要があります。迷うなら、残さない、を選んでください。
痕が残りやすい人・場所
| 痕が残りやすいこと | 例 |
|---|---|
| 肌が白い・薄い | 赤み・あざが目立ちやすい |
| 血が止まりにくい薬を飲んでいる | あざができやすい |
| 年齢を重ねた肌 | 治るまでに時間がかかる |
| 骨に近い場所 | 腫れやすい・痛みが強い |
| ケロイドができやすい体質 | 傷が盛り上がって残ることがある |
同じ強さでも、人によって痕の残り方は違います。相手の肌のことを、事前に聞いておいてください。
痕や傷を残さずに楽しむ工夫
| 工夫 | 中身 |
|---|---|
| 強さの上限を決める | 「赤くなるまで」で止める |
| 場所を選ぶ | 肉の厚い場所だけ |
| 時間を短く | 同じ場所を長く続けない |
| 刺激の種類を変える | 痛みより、焦らし・言葉・温度の変化 |
よくある疑問
痕を残してほしいと言われた
痕を残すかどうかは、ハードな段階の判断です。痕が残る強さを選ばなくても、ふたりの関係は感じられます。
痕が消えなくて後悔している
色素沈着などは、皮膚科で相談できることがあります。ひとりで悩まず、医療機関に相談してください。
自分で自分を傷つけてしまう
性的なプレイとは別に、自分を傷つけたくなる気持ちがあるときは、心療内科や精神科で相談してください。ひとりで抱えなくていいんです。
痕を写真に撮って残したいと言われた
痕の写真は、撮影の危険(画像が広がる)と同じ問題をかかえます。「SMと撮影」も読んでから決めてください。
痕がかゆい・ただれてきた
感染やかぶれのことがあります。かかずに清潔にして、皮膚科で診てもらってください。
痕が残るプレイを、ほかの人に話されてしまった
ふたりのことを人に話されるのは、信頼を裏切られることです。いやだったことを伝えてください。画像まで広げられたときは、警察に相談できます。
自分の痕を見て、満たされる気持ちと不安が混ざる
両方の気持ちがあってかまいません。不安のほうが大きくなったら、痕を残さない形に変えてみてください。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 傷の感染・痕 | 皮膚科・医療機関 |
| 出血が止まらない | 救急(119) |
| 血液で感染する病気の心配 | 医療機関・保健所 |
| 同意のない暴力 | DV相談窓口・警察(#9110) |
痕は、時間がたっても残ることがあります。残してもいいものかどうか、からだの側から考えてみてください。
- 厚生労働省「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて」(平成13年11月8日 医政医発第105号) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta6564&dataType=1&pageNo=1
- 刑法(明治40年法律第45号)e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045
- 厚生労働省「性感染症検査・相談マップ」 https://www.mhlw.go.jp/stikensa/