【女性のからだ】乳首・乳輪の色や大きさが気になる

お風呂の鏡で見た乳輪が、思っていたより大きくて色も濃い。ネットで見るイラストや写真とは違う。「経験が多いと黒くなる」という書き込みを見て、不安になった。パートナーの前で服を脱ぐのが、少し憂うつ。乳首や乳輪のことは、人と比べる機会がないぶん、ひとりで悩みやすいテーマです。
乳首・乳輪は人によってとても違う
| 違い | 中身 |
|---|---|
| 色 | 薄いピンク〜こげ茶まで。もともとの肌の色と関係する |
| 大きさ | 乳輪の大きさは人によってかなり違う |
| 形 | 突き出ている・平ら・へこんでいる(陥没乳頭) |
| 左右差 | 大きさ・形・色が左右で違うことも |
| ブツブツ | 乳輪のまわりの小さなブツブツは、皮脂を出す腺(モントゴメリー腺)で、誰にでもある |
| 毛 | 乳輪のまわりに毛が生えるのもよくあること |
色が濃くなる理由
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| もともとの肌の色 | 体質による |
| ホルモン | 思春期・生理周期・ピルなど |
| 妊娠・授乳 | 色が濃くなり、大きくなる。授乳のあと戻る人も、戻りきらない人も |
| こすれ | 下着のこすれ |
「性経験が多いと乳首が黒くなる」というのは、根拠のない俗説です。デリケートゾーンの色についても同じで、「デリケートゾーンの黒ずみは変?」に書いています。
「ピンクにする」とうたうものとの距離
乳首・乳輪の色を「ピンクにする」「薄くする」とうたうクリームや施術の広告があります。
| 気をつけたいこと | 考え方 |
|---|---|
| 「必ずピンクになる」 | 化粧品で言える範囲を超えている |
| 強い成分のクリーム | かぶれ・刺激のおそれ |
| レーザー・ピーリングなどの施術 | 自由診療。効果とリスク、費用を医師に確かめる |
乳首・乳輪はデリケートな場所なので、刺激の強いものを自己判断で使うのは避けてください。
陥没乳頭
乳首がへこんでいる状態を陥没乳頭と言います。生まれつきのことも多く、珍しいものではありません。
| 困りやすいこと | 相談先 |
|---|---|
| 汚れがたまって炎症を起こしやすい | 乳腺外科・形成外科 |
| 授乳のときに吸いにくい | 産婦人科・助産師 |
| 見た目が気になる | 形成外科・美容外科(手術の相談) |
炎症をくり返す場合などは、治療として保険が使えることもあります。
受診したい変化
| 変化 | 考えられること |
|---|---|
| 乳首から血の混じった分泌物 | 受診する |
| 乳首が急にへこんできた | 受診する |
| 乳首・乳輪のただれ・湿疹が続く | 受診する(まれに病気のことも) |
| しこり | 受診する |
国立がん研究センターのがん情報サービスでも、乳頭の変化は乳がんの症状のひとつとして挙げられています。
パートナーの前での不安
| 不安 | 考え方 |
|---|---|
| 色や大きさを見られたくない | 照明を落とす・下着を着たままでもいい |
| 相手にどう思われるか | 乳首や乳輪の好みは人それぞれ。気にしていない人も多い |
| 触られ方が気になる | 痛い・くすぐったいことは伝えていい |
明るいところで見られたくない気持ちについては「明るいところで肌や体型を見られたくない」に。胸全体の大きさや形については「バストの形・大きさ・左右差は人それぞれ」に。
「色が濃いのは経験が多いから」という思いこみ
乳首や乳輪の色について、「色が濃いのは性経験が多いから」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。これは根拠のない思いこみです。乳首や乳輪の色は、生まれつきのメラニンの量、ホルモンの変化、妊娠や授乳、年齢などで決まるもので、性経験の回数とは関係がありません。
こうした思いこみは、マンガやアダルト作品、ネットの書きこみで何度もくり返されるうちに、まるで本当のことのように広まってしまいました。その結果、自分の色を気にして、パートナーの前で服を脱ぐのがこわくなったり、高い商品を買ったりする人もいます。
もしパートナーからそうした言葉を言われたなら、それは相手の思いこみです。あなたのからだを、性経験と結びつけて評価するような言葉に、合わせる必要はありません。
時期ごとの変化
| 時期 | 起きやすい変化 |
|---|---|
| 思春期 | 乳輪がふくらむ・色がつき始める |
| 生理の前 | 乳首が敏感になる・少し張る |
| 妊娠中 | 色が濃くなる・乳輪が大きくなる・ブツブツが目立つ |
| 授乳のあと | 色が少し戻ることも、そのままのことも |
| 年齢を重ねて | 色や大きさがゆるやかに変わる |
妊娠中に色が濃くなるのは、赤ちゃんが乳首を見つけやすくするためとも言われています。
下着とこすれ
乳首は、下着や服とのこすれで、赤くなったり、かさついたりすることがあります。ランニングなどの運動で、乳首がすれて痛くなる人もいます。
| こすれの対策 |
|---|
| サイズの合った下着を選ぶ |
| 縫い目が乳首に当たらないものを選ぶ |
| 運動のときはスポーツブラを使う |
| かさつくときは、刺激の少ない保湿剤を薄く塗る |
よくある疑問
乳輪の毛は抜いていい?
抜くと、毛穴が炎症を起こしたり、埋没毛になったりすることがあります。気になるなら、はさみで短く切るのがおすすめです。
乳輪のブツブツをつぶしてもいい?
モントゴメリー腺は誰にでもあるものです。つぶさないでください。
男性の乳首の色も変わる?
男性も、肌の色やホルモンで乳首の色は人それぞれです。
乳首にかゆみがある
乾燥や下着のかぶれのことが多いですが、湿疹や、まれにほかの病気のこともあります。片側だけ続く、ただれている、分泌物がある、などのときは、乳腺外科や皮膚科で相談してください。
パートナーに乳首をふれられると痛い
生理の前や妊娠中は、乳首が敏感になって痛く感じることがあります。「いまは痛いから、やさしくして」「今日はふれないで」と伝えていいことです。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 分泌物・しこり・ただれ | 乳腺外科 |
| 陥没乳頭 | 乳腺外科・形成外科 |
| 授乳のこと | 産婦人科・助産師 |
乳首・乳輪の色や大きさは、体質やホルモンによるもので、性経験とは関係ありません。変化には気づけるようにしながら、自分のからだを責めないでください。
- 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修) https://w-health.jp/
- 国立がん研究センター がん情報サービス「乳がん」 https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/index.html