【女性のからだ】婦人科で性の悩みは相談できる?

性行為のときに痛い。濡れにくい。おりものがいつもと違う気がする。避妊のことをちゃんと相談したい。そう思っても、婦人科に行くのはハードルが高いですよね。
「性のことを話すなんて恥ずかしい」「病気じゃないのに行っていいの?」「内診がこわい」「待合室で誰かに会ったらどうしよう」。こういう気持ちで、何年も我慢している人は少なくありません。
でも、婦人科は、性と生殖にかかわるからだの悩みを、まるごと扱う場所なんです。医師にとって、性の悩みは毎日のように聞く「ふつうの相談」。あなたが勇気をふりしぼって話すことも、医療の現場では落ち着いて受け止めてもらえる内容です。
このページでは、どんなことを相談できるのか、どう伝えればいいのか、不安なときにどうすればいいのかをまとめました。
相談できることの例
| 悩み | 例 |
|---|---|
| 痛み | 性交痛、挿入できない、奥が痛む |
| 潤い | 濡れにくい、乾燥してこすれる |
| 感染症 | おりもの・かゆみ・においの変化・検査を受けたい |
| 避妊 | ピル・子宮内避妊具・緊急避妊薬 |
| 月経 | 痛み・量・周期・月経前の不調 |
| 気持ち・関係 | 性欲がわかない、性行為がこわい(必要に応じてほかの窓口も案内される) |
| 年齢の変化 | 更年期の不調、閉経後の乾燥や痛み |
「性欲がわかない」「パートナーとの性行為がつらい」といった気持ちの悩みも、からだの原因が隠れていないかを確かめる意味で、婦人科で相談できます。からだに原因がなければ、カウンセリングなど別の窓口を案内してもらえることもあります。
受診のときの伝え方
いざ診察室に入ると、緊張して言いたいことが出てこない。よくあることですよね。だから、前もってメモを用意しておくのがいちばんなんです。
| メモしておくこと | 例 |
|---|---|
| いつから | 「3か月くらい前から」 |
| どんなときに | 「挿入のときだけ」「月経の前になると」 |
| どのくらい | 「途中でやめるほど痛い」「少しヒリヒリする」 |
| どこが | 「入り口のあたり」「奥のほう」 |
| ほかに気になること | おりもの・出血・かゆみなど |
| 希望 | 「原因を知りたい」「ピルを相談したい」 |
言いにくいことは、メモを見せるだけでもよいんです。「これを読んでください」と渡すだけで、医師が質問しながら話を進めてくれます。
性の話をするときの言葉
「あそこ」「下のほう」のような言い方でも伝わります。正確な名前を知っておくと説明しやすいので、気になる人は「女性の性器の部位と名前」も見てみてください。でも、名前が分からなくても大丈夫。医師が確かめながら聞いてくれます。
内診が不安なとき
婦人科でいちばん不安に思われやすいのが内診です。内診台に上がる、器具を入れられる、というイメージに、足がすくむ人もいますよね。
| 不安 | できること |
|---|---|
| 内診そのものがこわい | 受付や問診票で「内診が不安」と伝える。必要かどうか説明してもらえる |
| 性行為の経験がない | 先に伝える。お腹の上からの超音波など、別の方法を選べることがある |
| 痛いのが心配 | 「痛かったら言っていいですか」と聞いておく。途中で止めてもらえる |
| 男性医師が不安 | 女性医師を希望できる医療機関もある。予約のときに聞く |
相談の内容によっては、内診をしないこともあります。ピルの処方や、話を聞くだけの相談なら、内診なしで終わることも多いんです。「内診が必要になったら、そのとき考える」くらいの気持ちで行ってみてください。
病院の選び方
婦人科とひとことで言っても、得意な分野や雰囲気はいろいろです。
| 選ぶときのポイント | 見るところ |
|---|---|
| 相談したい内容 | 「性交痛」「ピル」「更年期」など、サイトに得意な分野が書かれているか |
| 医師の性別 | 女性医師がいるか、指名できるか |
| 通いやすさ | 家や職場から近いか、夜や土曜に開いているか |
| 予約の方法 | ネット予約ができると、電話で話さずにすむ |
| オンライン診療 | ピルの相談などは、オンラインで受けられるところもある |
産科も一緒にある病院は、妊婦さんが多い場合があります。気になる人は、婦人科だけのクリニックを選ぶのもひとつの方法です。
受診をためらうとき
「こんなことで行っていいのかな」と思う内容でも、医療機関にとっては日常の相談です。内診が不安なときは、受付で事前に伝えられます。
我慢を続けると、痛みがこわくて性行為そのものを避けるようになったり、パートナーとの関係がぎくしゃくしたりすることがあります。早めに相談すると、潤滑剤のような簡単な工夫で楽になることも多いんです。
パートナーにできること
パートナーが婦人科に行くか迷っているとき、男性にもできることがあります。
- 「痛いなら無理しないで」と、まず性行為を止める
- 受診を責めるのではなく、「一緒に調べようか」と寄りそう
- 性感染症の可能性があるなら、自分も泌尿器科などで検査を受ける
よくある疑問
保険はきく?
症状があって診察・検査・治療を受ける場合は、保険がきくことが多いです。避妊のためのピルなど、保険がきかないものもあります。気になるときは予約のときに聞いてください。
生理中でも行っていい?
内容によります。月経の悩みなら、むしろ月経中に診てもらうほうがいいこともあります。内診や検査がある場合は避けたほうがいいこともあるので、予約のときに確かめると安心です。
親や家族に知られたくない
自分で保険証を使って受診した場合、保険の明細などで受診が分かることがあります。気になるときは、受付で相談してみてください。
どの科に行けばいいか分からない
性器のまわりのこと、月経、避妊、性交痛などは、まず婦人科に行けば十分です。必要があれば、ほかの科を紹介してもらえます。
診察の流れを知っておく
何が起きるか分からないと、不安は大きくなりますよね。一般的な婦人科の流れを知っておくと、当日の緊張が少しやわらぎます。
| 流れ | 中身 | ひとこと |
|---|---|---|
| 受付・問診票 | 症状・月経の様子・性行為の経験・妊娠の可能性などを書く | 書きにくい欄は空けておいて、診察で話してもいい |
| 診察室で話す | 医師が問診票を見ながら質問する | メモを渡すならここで |
| 必要なら内診・超音波 | 内診台で、器具や超音波で確かめる | 不安なら先に伝える。数分で終わることが多い |
| 検査 | おりもの・血液・尿など | 結果は後日のこともある |
| 説明・処方 | 考えられる原因と、治療や対策の説明 | 分からないことはその場で聞き返していい |
問診票には「性交の経験」を聞く欄があることが多いです。これは、内診の方法を選んだり、妊娠や感染症の可能性を考えたりするためのもの。正直に書くほうが、あなたに合う診察を受けやすくなります。
服装と持ち物
- 内診がある場合に備えて、スカートなど脱ぎ着しやすい服だと楽
- 保険証、お薬手帳(飲んでいる薬がある場合)
- 症状のメモ、月経の記録(アプリの画面でもいい)
- おりものシートなど(検査のあとに少し出血することがある)
性の悩みならではの相談のコツ
性の悩みは、からだのことと気持ちのことが混ざっていることが多いですよね。「痛いのがこわくて、したくない気持ちもある」「パートナーとの関係にも影響している」。そういう背景も、話せる範囲で伝えてみてください。
医師は、からだの原因を調べるだけでなく、潤滑剤の使い方、ほかの専門の窓口、パートナーとの話し方のヒントなど、いくつもの道を示してくれることがあります。1回で全部解決しなくても、相談の入口になるだけで十分意味があるんです。
まとめ
婦人科は、性と生殖のからだの悩みを、まるごと相談できる場所です。性交痛、濡れにくさ、おりもの、避妊、月経、更年期。どれも、医療の現場ではふつうの相談なんです。メモを持っていく、内診が不安なら先に伝える、病院を選ぶ。少しの準備で、ハードルはぐっと下がります。ひとりで我慢する時間を、少しでも短くしてくださいね。
- 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修) https://w-health.jp/
- ヘルスケアラボ「性交痛と性交障害」 https://w-health.jp/sexual_concerns/coital_pain/