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【女性のからだ】デリケートゾーンのにおい、どこまでがふつう?

ロコ
ロコの結論
自分のにおいって、自分ではいちばん判断しにくいですよね。においがまったく無い状態は目標にしなくてよくて、健康なときでも、おりものにはかすかに甘酸っぱいにおいがあることが多いんです。気にしたいのは「いつもと違う」とき。強いにおい・色の変化・かゆみがそろったら、洗って消そうとせずに婦人科へ。

下着をおろしたとき。生理の終わりかけ。汗をかいた日の夕方。ふっと自分のにおいに気づいて、どきっとすることってありますよね。

人に聞けない話です。友だちにも聞きにくいし、パートナーに「におう?」と確かめる勇気もなかなか出ません。それで、強い石けんで何度も洗ったり、香りつきのシートを重ねたり。じつは、それが逆向きにはたらくことがあるんです。

このページでは、ふつうのにおいの範囲、受診を考えたほうがよい変化、洗い方の考え方を順に見ていきます。

早見表:そのにおい、どう見る?

状態 見方
かすかに甘酸っぱい 健康なおりものに多いとされる
汗をかいた日・生理中にいつもより強い 汗・経血・蒸れによる一時的な変化のことが多い
魚のような強いにおい。性行為のあとに強まる 細菌性腟症でみられる症状。受診を
強いにおい+緑・黄・茶色のおりもの 受診を
におい+かゆみ・痛み・量の急な増加 受診を
急に強いにおい。タンポンなどの取り忘れに心当たり 早めに受診を

「無臭」は目標にしなくていい

ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修)は、正常なおりものについて、色は透明から白色で、乾くと薄い黄色になり、においはかすかに甘酸っぱさがある場合が多い、と説明しています。

健康な状態でも、においはあります。おりものは、腟の中を酸性にして適度な潤いをもたせ、細菌などが入りこむのを防ぐはたらきをしている、というのが同じページの説明です。においの元は、汚れではなく、からだを守る仕組みのほうにあるんです。

汗もかかわります。足のつけ根は汗の出やすい場所で、下着やタイツで蒸れやすい。夕方ににおいが強くなるのは、多くの場合、こちらの事情です。

周期でも変わる

おりものの量や状態は、一般に、月経の周期のなかで変わっていくと言われています。においの感じ方がいつも同じでないのは、そのためでもあります。生理の前後や排卵のころに「いつもと違う」と感じても、数日で戻るなら、周期のなかの変化の範囲と考えられます。

受診を考えたい変化

ヘルスケアラボは、おりものの色が緑・黄・茶色などになったとき、強いにおいがあるとき、量がとても増えたときは受診を、と案内しています。あわせて、カンジダではヨーグルトやカッテージチーズのようなおりもの、トリコモナスでは泡のまじった黄色いおりものがみられる、と書いています。

細菌性腟症のこと

においの変化でよく名前が挙がるのが、細菌性腟症です。英国の国民保健サービス(NHS)は次のように説明しています。

  • 魚のような強いにおいがあり、とくに性行為のあとに目立つ
  • おりものが灰色がかった白で、さらっと水っぽくなることがある
  • 半数の人には症状が無い
  • 性感染症には分類されない。ただし、性行為がきっかけになることがある

大事なのは、清潔にしていないから起こるものではない、という点です。NHS は、腟やそのまわりに香りつきの製品を使うことを、かかりやすくなる要因のひとつに挙げています。洗いすぎや香りでのごまかしが、かえって遠回りになりうるんです。

性感染症が心配なときは、「性感染症の基本」のページも合わせて読んでみてください。においだけでは、どの病気かは見分けられません。検査で分かります。

洗い方の考え方

日本の公的な機関が、洗い方を細かく示しているページは、今回調べた範囲では見つかりませんでした。ここでは NHS が細菌性腟症のページで示している内容を紹介します。日本の婦人科でも、同じ方向の説明を受けることが多いと一般に言われています。

NHS がすすめていること NHS が避けるように言っていること
性器のまわりは、水と香りのない石けんで洗う 香りつきの石けん・入浴剤・シャンプー・ボディソープを使う
湯船よりシャワー 腟用のデオドラント・洗浄剤・腟の中を洗い流すこと
消毒液を湯船に入れる
下着を強い洗剤で洗う

ポイントは2つです。洗うのは外側だけ。そして、強いもの・香るものを足さない。

ごしごしこすると、皮ふが荒れて、かゆみやしみる感じの原因になることがあります。指の腹でなでる程度で十分です。ひだのあいだは汚れがたまりやすいので、そこをぬるま湯で流す。腟の中まで洗う必要はない、というのが NHS の説明です。

蒸れを減らす

  • 汗をかいた日は、下着を替える
  • ナプキンやおりものシートは、こまめに取り替える。ヘルスケアラボの Q&A でも、ナプキンを長い時間使いつづけることで腟炎を起こすことがある、と触れられています
  • 締めつけの強い服が続いた日は、家でゆるめる

どれも「必ずこうする」という決まりではありません。自分の生活で無理なくできるものを選べば足ります。

香りつきの商品はどうか

デリケートゾーン用のソープ・シート・スプレーは、たくさん売られています。使うかどうかは好みです。ただし、においの原因が病気だった場合、香りで隠しても治りません。使ってかゆみ・赤みが出たらやめる。いつもと違うにおいが続くなら、商品を替える前に受診する。この順番だけ覚えておいてください。

性行為の前が気になるとき

いちばん気になるのは、この場面かもしれませんね。口でされるのがこわい。近づかれるだけで身がまえてしまう。

事前にシャワーを浴びる。それで十分なことがほとんどです。からだのにおいが完全に消えることはありませんし、消す必要もありません。相手にも体臭はあります。

シャワーの時間が取れないなら、「先にシャワー浴びたい」と言ってかまいません。気になることを抱えたままでは、気持ちよさに集中しにくい。準備の時間をもらうのは、わがままではありません。

されたくない行為を断る理由に、においを使わなくてもいい、ということも書いておきます。したくないなら、理由はそれだけで足ります。

パートナーのにおいが気になる側へ

女性のパートナーのにおいが気になったとき、伝え方には気をつけてください。「くさい」の一言は、相手に長く残ります。

「一緒にシャワー浴びよう」と、ふたりの習慣にするのがいちばん穏やかです。いつもと違う強いにおいが続いているようなら、「体調、変わりない?」と体のこととして聞く。責めるのではなく、心配として伝える形です。

男性にも、同じことが当てはまります。汗・尿・包皮の内側の汚れで、においは出ます。自分のほうも洗う。これは対等な話です。

よくある疑問

生理中のにおいが強いのは異常?

経血は、外に出て時間がたつとにおいが出ます。ナプキンをこまめに替えることで軽くなることが多いです。生理が終わっても強いにおいが続くなら、相談を。

食べ物でにおいは変わる?

そう言われることはありますが、公的な資料で確かめられた説明は見つかりませんでした。ここでは言い切らないでおきます。

自分ではにおうのに、検査で異常なしと言われた

自分のにおいには、どうしても敏感になります。検査で異常が無かったのなら、ふつうの範囲と受けとめてよい場面です。それでも気になって生活に差しつかえるほどなら、もう一度相談してかまいません。

何科に行けばいい?

婦人科です。「においが気になる」「おりものがいつもと違う」と伝えれば通じます。行く前の心がまえは「婦人科で性の悩みは相談できる?」にまとめています。

相談できるところ

  • 婦人科:においの変化・おりものの色や量の変化・かゆみ・痛み
  • 保健所:性感染症の検査(匿名・無料で受けられるところが多い。内容は自治体によって違います)

まとめ

においがあること自体は、からだのふつうのはたらきです。見るのは「強さ」より「変化」。魚のようなにおい、色のついたおりもの、かゆみ、量の急な増加。このどれかがあれば、洗って消そうとせず、婦人科で見てもらう。ふだんのケアは、外側をやさしく、強いものを足さない。それだけで足りることがほとんどです。

出典

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