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【性教育の基本】ピルの仕組みは?

ロコ
ロコの結論
ピルって「なんとなく怖い」「ハードルが高い」と感じる人も多いですよね。低用量ピルは、女性ホルモンに似た成分で排卵を起こりにくくする薬なんです。毎日決まった時間に飲むことで避妊の効果が続きます。性感染症は防げないこと、日本では医師の処方が必要なことも覚えておいてください。

「ピルを飲んでいる」と言うと、遊んでいると思われそうで言いにくい。副作用が怖い。毎日飲むなんて続けられる気がしない。ピルについて、こんなイメージを持っている人は少なくないですよね。

一方で、生理痛が軽くなった、周期が安定して予定が立てやすくなった、避妊の不安が減った、という声もよく聞きます。ピルは、避妊のためだけでなく、月経の悩みを軽くするためにも使われている薬なんです。

このページでは、ピルがからだの中で何をしているのか、どう飲むのか、どんなことに気をつければいいのかを、できるだけわかりやすくまとめました。飲むかどうかを決めるのはあなた自身ですが、決めるための材料にしてもらえたらうれしいです。

そもそもピルって何?

ここでいう「ピル」は、主に低用量ピル(OC)のことです。女性ホルモンに似た2種類の成分(エストロゲンとプロゲスチン)が少しずつ入っていて、毎日飲むことで、からだを「排卵しなくていい状態」に近づけます。

種類 主な目的 呼ばれ方
低用量ピル(OC) 避妊 ピル・OC
低用量の治療薬(LEP) 生理痛などの治療 LEP・月経困難症の薬
緊急避妊薬 避妊に失敗したあと アフターピル

緊急避妊薬は、ふだん飲むピルとは使い方も目的も違う薬です。くわしくは「緊急避妊薬とは?」で説明しています。

妊娠を防ぐ3つのはたらき

はたらき 中身
排卵を抑える 卵子が卵巣から出にくくなる
子宮の入り口の粘液を変える 精子が子宮の中に入りにくくなる
子宮内膜を薄く保つ 受精卵が着床しにくくなる

いちばん大きいのは、排卵を抑えるはたらきです。卵子が出てこなければ、精子と出会うこともない。だから正しく飲めば、確実さの高い避妊の方法になるんです。

「ホルモンをいじるのが怖い」という気持ち

ホルモンと聞くと、からだを大きく変えてしまうような印象がありますよね。でも低用量ピルに入っているホルモンの量は少なく、長く使われてきた薬です。もちろん副作用はあるので、医師に体質や生活を伝えたうえで、合うかどうかを確かめながら使っていきます。

飲み方の基本

1日1回、毎日だいたい同じ時間に飲みます。21日飲んで7日休む、あるいは休みの期間に有効成分のない錠剤を飲む、という形が多く、休みの期間に生理のような出血があります。

ポイント 中身
時間 毎日だいたい同じ時間。歯みがきや寝る前など、習慣とセットにすると続けやすい
休薬 休みの期間に出血がある(消退出血)。種類によっては長く飲み続ける方法も
飲み始め いつから飲み始めるか、いつから避妊の効果が出るかは種類で違う
飲み忘れ 何錠忘れたか、どの時期かで対応が違う。説明書と処方した医師・薬剤師に確かめる

飲み始めの時期や飲み忘れたときの対応は、種類によって違うので、処方した医師や薬剤師に確かめてください。スマホのアラームを使う、ピルケースを目につく場所に置く、など、忘れない工夫をしている人が多いです。

吐いたり、下したりしたとき

飲んだあとすぐに吐いた、ひどい下痢が続いた、というときは、成分が十分に吸収されていないことがあります。その間はコンドームを併用するなど、対応を医師や薬剤師に確かめると安心です。

避妊以外の使われ方

生理痛が重い(月経困難症)などの治療のために、同じ種類の薬が使われることがあります。治療目的のものは「LEP」と呼ばれることがあります。

期待されること 中身
生理痛が軽くなる 子宮内膜が薄く保たれることで、痛みが減ることがある
経血の量が減る 出血の量が少なくなる人が多い
周期が安定する 出血の時期が予測しやすくなる
月経前の不調が軽くなる PMSの症状がやわらぐ人もいる

「避妊のためじゃないけど、生理がつらい」という理由で使っている人もたくさんいます。ピルを飲んでいる=性行為が多い、ではないんです。

気をつけること

気をつけること 中身
性感染症は防げない コンドームと組み合わせる
血栓症 まれに、血管の中で血が固まる病気が起きることがある
飲み始めの症状 吐き気・頭痛・胸の張り・不正出血が出ることがある
ほかの薬との飲み合わせ 一部の薬やサプリで効果が弱まることがある

血栓症のサインを知っておく

血栓症はまれですが、知っておいてほしい副作用です。たばこを吸う人や年齢などでリスクが変わるので、飲む前に医師に伝えてください。飲んでいるあいだに、ふくらはぎの強い痛みや腫れ、急な息苦しさ、胸の痛み、激しい頭痛、目の見えにくさなどがあったら、すぐに医療機関を受診します。

飲み始めの不調は続くかどうかで判断

吐き気や不正出血は、飲み始めの数か月で落ち着くことが多いと言われています。続くとき、つらいときは我慢せずに相談を。種類を変えると合うこともあります。

どこでもらう?

婦人科などの医療機関で処方してもらいます。オンライン診療で処方を受けられるところもあります。

流れ 中身
問診 月経の様子・持病・たばこ・飲んでいる薬などを聞かれる
血圧などの確認 飲んで大丈夫な体の状態かを見る
処方 種類と飲み方の説明を受ける
定期的な受診 体調の変化や副作用を確かめる

「内診されるのかな」と心配する人もいますが、ピルの処方だけなら内診をしないことも多いです。気になるときは、予約のときに聞いてみてください。

パートナーとして知っておきたいこと

ピルを飲むのは女性ですが、避妊は2人のことです。

  • 「ピル飲んでるならゴムいらないよね」は、性感染症のことを考えると2人で決めること
  • 費用や通院の負担を、一緒に考える
  • 飲み忘れを責めない。気づいたら、その日はコンドームを使う

よくある疑問

ピルを飲むと太る?

むくみで体重が少し増えたように感じる人はいますが、太るかどうかは人によります。気になるときは医師に相談して、種類を変えることもできます。

将来、妊娠しにくくなる?

ピルをやめると、多くの場合は排卵が戻ると言われています。妊娠を考えるようになったら、医師と相談しながらやめる時期を決めます。

ピルを飲んでいるのに生理のような出血がない

種類や飲み方によっては、出血が少ない・ないこともあります。飲み忘れがあった場合などは、念のため妊娠検査薬で確かめると安心です。

こんな人は医師に伝えて

ピルが合うかどうかは、体質や生活によって変わります。処方を受けるときは、次のようなことを正直に伝えてください。言いにくいことでも、安全に飲むために必要な情報なんです。

伝えること 理由
たばこを吸うか 血栓症のリスクに関わる
片頭痛があるか(前ぶれのあるもの) 種類によっては飲めないことがある
血圧・持病 飲めるかどうかの判断に必要
飲んでいる薬・サプリ 飲み合わせで効果が変わることがある
家族に血栓症の人がいるか リスクの目安になる
授乳中か 時期によって飲める薬が違う

隠して処方を受けても、困るのは自分のからだです。医師は責めるために聞いているのではなく、あなたに合う方法を選ぶために聞いています。

やめたいときは

ピルは、自分の判断でやめることもできます。ただ、やめた日から避妊の効果はなくなっていくので、妊娠を望まないならほかの方法に切り替えます。体調の変化が気になってやめたいときも、医師に相談すると、種類を変えるなどの選択肢を教えてもらえます。

まとめ

低用量ピルは、排卵を抑えることで妊娠を防ぐ薬です。毎日同じ時間に飲めば確実さは高く、生理痛などの悩みが軽くなることもあります。一方で、性感染症は防げず、まれに血栓症という副作用もある。だからこそ、医師に自分のことを伝えて、合うかどうかを確かめながら使う薬なんです。「怖い」だけで遠ざけず、まずは話を聞いてみるところから始めてもいいと思います。

出典

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