【性教育の基本】毛じらみとは?症状・うつり方・治し方

陰毛のあたりが、夜になるとがまんできないほどかゆい。下着に小さな黒い点のようなものがついている。よく見たら、毛の根もとに何かがくっついている。調べてみたら「毛じらみ」という言葉が出てきて、ショックを受けた。そんな人もいると思います。
毛じらみは、名前のイメージから「不潔にしているからなる」と思われがちですが、そうではありません。主に、性的な接触でうつる性感染症のひとつです。
このページでは、毛じらみの症状やうつり方、治し方をまとめました。
毛じらみとは
| 知っておきたいこと | 中身 |
|---|---|
| どんなもの | 1〜2ミリほどの小さな虫。毛にしがみついて、血を吸う |
| どこにつく | 主に陰毛。わき毛・胸毛・すね毛・ひげ・まつ毛につくこともある |
| 卵 | 毛の根もとに、白っぽい小さな粒(卵)をつける |
| 頭のしらみとはちがう | 頭じらみとは別の種類 |
| 清潔さとは関係ない | お風呂に入っていてもうつる |
主な症状
| 症状 | 中身 |
|---|---|
| かゆみ | 陰部のかゆみ。夜に強くなりやすい |
| 下着の汚れ | 小さな黒っぽい点(虫のふん)や、点状の血 |
| 毛についた粒 | 毛の根もとに白っぽい卵 |
| 青っぽいあざ | かまれたあとが、うっすら青く見えることも |
| 症状がないことも | かゆみをあまり感じない人もいる |
かゆみは、うつってから1〜2か月ほどして出てくることがあります。いつうつったのか分かりにくいのは、そのためです。
うつり方
| うつり方 | 中身 |
|---|---|
| 性的な接触 | 陰毛どうしがふれあうことでうつる。いちばん多い |
| 寝具・タオル | 同じ布団やタオルを使ってうつることもある |
| 衣類 | 下着などを共有して |
コンドームでは、毛じらみは防げません。陰毛どうしがふれあえば、うつる可能性があります。
自分で見つけるには
| 見る場所 | ポイント |
|---|---|
| 陰毛の根もと | 明るいところで、虫や白い粒がないか |
| 下着 | 黒っぽい点がついていないか |
| わき毛・まつ毛 | 陰毛以外につくこともある |
虫めがねやスマホのカメラで拡大すると見つけやすくなります。ただ、自分で見分けるのは難しいので、迷ったら受診してください。
治し方
| 治し方 | 中身 |
|---|---|
| 専用のシャンプー・パウダー | 毛じらみを退治する薬。薬局で買えるものもある |
| 使い方を守る | 説明書のとおり、決められた間隔で何回か使う(卵がかえるため) |
| 剃毛 | 陰毛を剃ると、治りが早くなることも |
| まつ毛についたとき | 自分で薬を使わず、眼科で相談 |
薬は、卵には効きにくいものがあります。卵がかえったあとの虫も退治するため、説明書にある間隔で、何回か使うのがポイントです。薬の使い方が分からないときは、薬剤師や医師に相談してください。
身のまわりのケア
| すること | ポイント |
|---|---|
| 寝具・タオル・下着を洗う | 熱めのお湯で洗う、乾燥機にかける |
| 洗えないもの | ビニール袋に入れてしばらく置く、など |
| 共有しない | 治るまでタオルや寝具を家族と分ける |
パートナーと一緒に治す
自分だけ治しても、パートナーがうつっていれば、またうつってしまいます。いわゆる「ピンポン感染」です。
| すること | ポイント |
|---|---|
| パートナーに伝える | 症状がなくても、一緒に確かめる |
| 治るまでセックスを控える | お互いに治るまで |
| 同じ時期に治療する | ずらすと、うつしあいになる |
伝えるのは勇気がいりますよね。「毛じらみが見つかったから、一緒に確かめてほしい」と、責める言葉を使わずに伝えてみてください。
ほかの性感染症の検査も考える
毛じらみがうつるような接触があったということは、ほかの性感染症にもかかっている可能性があります。クラミジアや淋菌、梅毒などの検査も一緒に考えてみてください。くわしくは「性感染症の検査はどこで受ける?」に。
治ったかどうかの目安
| 確かめること | ポイント |
|---|---|
| 虫・卵がいないか | 薬を使い終えてから、明るいところで見る |
| かゆみ | かゆみはしばらく残ることもある |
| 再発 | 数週間たって、また虫や卵が見つかったら受診 |
薬を使い終えても、虫や卵が残っているときは、もう一度受診してください。かゆみだけが少し残ることもありますが、かきこわすと皮膚がただれることがあるので、強くかかないようにしましょう。
パートナーに伝えるときの言葉
| 場面 | 言葉の例 |
|---|---|
| 伝えるとき | 「毛じらみが見つかったの。〇〇も一緒に確かめてほしい」 |
| 相手が驚いたとき | 「どっちが悪いとかじゃなくて、ふたりで治したい」 |
| 前のパートナーにも | 連絡がとれるなら、伝えておくと広がりを防げる |
うつした・うつされた、を責めあっても、治りは早くなりません。ふたりで同じ時期に治すことを優先してください。
毛じらみと間違えやすいもの
| 間違えやすいもの | ちがい |
|---|---|
| 皮膚のかぶれ・湿疹 | 虫や卵は見つからない |
| カンジダ(女性) | おりものの変化をともなうことが多い |
| 疥癬(かいせん) | 別の小さな虫で、手や指の間などにも出る |
| 毛のう炎 | 毛穴が赤くはれる |
かゆみの原因は、毛じらみ以外にもいろいろあります。自分で決めつけて薬を使うより、受診して確かめてもらうほうが早く治ることもあります。
よくある疑問
何科に行けばいい?
皮膚科のほか、男性は泌尿器科、女性は婦人科でも相談できます。性病科・性感染症内科もあります。
温泉やプールでうつる?
温泉やプールでうつることは、ほとんどないと言われています。主なうつり方は、性的な接触です。
剃れば治る?
剃ると虫や卵が減って治りやすくなりますが、剃るだけでは不十分なこともあります。専用の薬と一緒に使ってください。
一度治れば、もうかからない?
治っても、また毛じらみがいる人と接触すれば、再びうつります。パートナーと一緒に治すことが大切です。
家族にうつる?
同じタオルや寝具を使うと、うつることがあります。治るまでは、タオルや寝具を分け、洗濯もこまめにしてください。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 毛じらみかもしれない | 皮膚科・泌尿器科・婦人科 |
| まつ毛についた | 眼科 |
| ほかの性感染症も心配 | 保健所(無料・匿名の検査)・医療機関 |
このページのポイント
- 毛じらみは陰毛などにつく虫で、主に性的な接触でうつる
- 強いかゆみ、毛の根もとの白い粒、下着の黒い点が目印
- 専用の薬を説明書どおり何回か使い、寝具や下着も洗う
- パートナーと同じ時期に治し、ほかの性感染症の検査も考える
まとめ
毛じらみは、陰毛などにつく小さな虫で、主に性的な接触でうつります。清潔さとは関係ありません。陰部の強いかゆみや、毛の根もとの白い粒が目印です。専用の薬を説明書どおり何回か使い、寝具や下着も洗って治します。パートナーと一緒に治すこと、ほかの性感染症の検査も考えることが大切です。恥ずかしがらずに、皮膚科などで相談してください。
早めに見つけて、早めに治せば、心配しすぎることはありません。
性感染症の検査は、保健所で無料・匿名で受けられるところもあります。
- 厚生労働省 HIV検査・相談「性感染症」 https://www.mhlw.go.jp/hivkensa/sti/