男性のからだと心

ホーム › 男性のからだと心

男性どちらにも

【男性のからだと心】遅漏・膣内射精障害とは?

ロコ
ロコの結論
長く続けられるのはいいこと、と思われがちですが、射精できないのは本人にもパートナーにもつらいことですよね。ひとりではできるのに膣の中ではできない「膣内射精障害」は、ひとりのときの刺激の仕方が関係していることが多いと言われています。やり方の見直しで変わる人もいるので、1人で抱えず相談してください。

性行為の時間がいくら長くなっても、射精までたどり着けない。相手は「気持ちよくないのかな」「私じゃだめなのかな」と不安そうにしている。結局、途中で終わりにして、あとでひとりで済ませる。そんなことが続くと、性行為そのものが気の重いものになっていきます。

早漏の悩みに比べると、遅漏や射精できない悩みは、話題にのぼることが少ないかもしれません。「長く持つならいいじゃないか」と言われてしまうこともあります。でも、本人にとっては、早すぎることと同じくらい切実な悩みなんです。このページでは、射精がうまくいかない悩みについて、分かっていることと、できることをまとめました。

どんな悩みがある?

射精がうまくいかない悩みには、いくつかの種類があります。

呼び方 どんな状態か
遅漏 射精までに、自分が望むよりずっと長い時間がかかる
膣内射精障害 ひとりのときは射精できるのに、膣の中ではできない
無射精 どんな刺激でも射精できない
逆行性射精 オーガズムはあるのに、精液が外に出ず膀胱のほうへ流れる

このページで中心に扱うのは、上の2つ、遅漏と膣内射精障害です。無射精や逆行性射精は、神経の病気や手術、薬などが関係していることがあるので、泌尿器科で診てもらってください。

膣内射精障害の主な原因

帝京大学の泌尿器科の案内では、膣内射精障害の原因について、次のように説明されています。

原因 内容
ひとりのときのやり方 強く握りすぎる、床にこすりつける・うつぶせで刺激するなど、膣の中では得られない強い刺激に慣れている。原因の約3分の1から半数を占める
気持ちの側の原因 ひとりのときのやり方はふつうなのに、膣の中ではできない。こちらのほうが多く、治療に時間がかかることがある
勃起のしにくさ 勃起が十分でないために、射精まで至らない

ひとりのときのやり方が関係している場合、いちばんのポイントは「刺激の強さのずれ」です。強い握り方や、特定の姿勢での刺激に長く慣れていると、膣の中のやわらかい刺激では、射精に必要な感覚まで届きにくくなる、と考えられています。

気持ちの側の原因には、妊娠させてしまうことへの不安、パートナーとの関係のこわばり、「射精しなきゃ」というプレッシャーなどがあります。妊活中に、決められた日に性行為をしなければ、という重圧から射精しにくくなる人もいます。

ほかにも関係すること

関係すること 例
薬 一部の抗うつ薬など、射精を遅らせる作用のある薬がある
お酒 飲みすぎは、勃起や射精の感覚を鈍らせると言われる
年齢 年齢とともに、射精までの時間が長くなる人もいる
疲れ・睡眠不足 気持ちとからだの余裕がなくなる

ふだん飲んでいる薬があって、飲み始めてから射精しにくくなったと感じるなら、自己判断で薬をやめず、処方した医師に相談してください。薬の種類や量を変えることで楽になる場合もあります。性の悩みを処方医に話すのは気が引けるかもしれませんが、副作用のひとつとして伝えれば、医師にとっても大事な情報になります。

自分でできる見直し

ひとりのときのやり方に心当たりがあるなら、まずそこを変えてみるのが、いちばん取り組みやすい方法です。

見直すこと 考え方
握る強さ 強く握るのをやめ、やさしい力にしていく
姿勢 うつぶせや床にこすりつける形をやめ、仰向けなどに変える
道具 刺激の強さを調整できる男性向けのグッズを使い、やわらかい刺激に慣らしていく人もいる
回数 しばらく回数を減らし、刺激への敏感さを取り戻す

帝京大学の案内では、ひとりのときのやり方が原因の場合は、やり方を直すことで改善が見込める、と説明されています。すぐには変わらないので、数週間から数か月の単位で考えてください。途中で元のやり方に戻ってしまう日があっても、気にしすぎずに続けることが大事です。

パートナーとの時間でできること

できること 理由
「射精しなきゃ」をいったん手放す プレッシャーが強いほど、射精から遠ざかる
射精をゴールにしない日をつくる ふれあいそのものを楽しむ時間にする
刺激の好みを伝える どんなふれあいが心地よいか、言葉にして共有する
相手の不安に先回りして伝える 「あなたのせいじゃない」と言っておくだけで、相手の気持ちが楽になる

「長く持つならいい」と言われるつらさ

友だちに打ち明けても、「うらやましい」「長く持つほうがいいじゃん」と笑われて終わる。そんな経験から、もう誰にも話さなくなった、という人もいます。

でも、射精できないまま終わる性行為は、本人にとっては達成感のないまま疲れだけが残る時間になりがちです。パートナーにとっても、終わりの見えない時間が続くことで、痛みや乾きを感じることがあります。どちらかが我慢し続ける形は長くは続きません。困っていると感じた時点で、それは相談していい悩みなんです。

遅漏や膣内射精障害は、泌尿器科で相談できます。男性不妊やメンズヘルスを扱う外来では、射精の悩みを専門に診ているところもあります。

問診では、いつから困っているか、ひとりのときはどうか、どんな刺激でしているか、飲んでいる薬、などを聞かれます。答えにくい内容もあるかもしれませんが、原因を見分けるための大事な情報です。

気持ちの側の原因が大きい場合は、カウンセリングや性の悩みの専門家につないでもらうこともあります。

妊活をしているなら

膣内射精障害は、妊活のときに初めて悩みとして表に出ることが多いと言われています。こども家庭庁の案内では、男性不妊の原因のうち、勃起や射精ができない「性機能障害」が13.5%を占めるとされています。

射精がうまくいかないことで妊娠が遠のいていると感じたら、早めに泌尿器科や、男性不妊を扱う医療機関で相談してください。治療と並行して、ほかの方法で妊娠を目指す選択肢について説明を受けられることもあります。1人で「自分のせいだ」と思い込まないでほしいんです。

パートナーの女性へ

射精しないことを、「私に魅力がないから」「気持ちよくないから」と受け取ってしまう人は多いです。でも、ここまで見てきたように、原因の多くは、刺激の慣れや、プレッシャー、薬などにあります。あなたの魅力の問題ではありません。

責めずに、2人の時間を楽しむことを大事にしてみてください。妊活中なら、決めた日の性行為がお互いの負担になっていないか、話し合うのもいいかもしれません。

よくある疑問

ひとりのときにグッズを使うのはだめ?

グッズそのものが悪いわけではありません。刺激が強すぎる使い方に慣れてしまうと、膣の中の刺激との差が大きくなる、という点に気をつけてください。やわらかい刺激に慣らしていく使い方もあります。

コンドームを着けると射精できない

コンドームで感覚が変わって、射精しにくくなる人もいます。薄めのものやサイズの合うものを試す、潤滑剤を使う、といった工夫で変わることがあります。避妊と性感染症の予防のために、コンドームをやめるのではなく、合うものを探す方向で考えてください。

年齢のせい?

年齢とともに射精までの時間が長くなる人はいます。ただ、急に変わった、困っている、という場合は、ほかの原因が隠れていることもあるので、相談してください。

最後に

射精がうまくいかない悩みは、「長く持つならいい」と片づけられがちですが、本人にも2人にも大きな悩みです。ひとりのときのやり方が関係していることも多く、見直しで変わる人もいます。妊活中ならなおさら、1人で抱えず、泌尿器科で相談してください。

出典

関連する記事

▶ 男性のからだと心のTOPに戻る